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2003年9月23日 田野ユタカ LIVE
in 巣鴨
“お彼岸LIVE・つれづれ独り語り”
ライブレポ in 手風琴
by くみ
平成15年9月23日(祝.火曜日) 巣鴨の手風琴。 田野ユタカ(以下,田野氏)のライブが行なわれた。 日に日に涼しくなりつつあるこのごろ、“つれづれ独り語り・お彼岸ライブ”と 題された今日のライブは、いつもと少し雰囲気が違う。私と母は入り口近くに座った。 お客さんは各自、ゆったりと食事やお酒を楽しんでいる。 私もお腹が空いていたので、サワーと海の幸カレーを注文した♪ スポットが当たり、田野氏が登場・・・いつもの笑顔と、アーミー&アニマル柄の衣装。 「今日は僕一人の弾き語りです・・」 田野氏は、静かに弾き語り始めた。 第一部 『朝を待ってる』 作詞・作曲:田野ユタカ 透明な朝の情景に、田野氏の澄んだ声質がぴたりと合っている。 本当にいつ見ても青年のような人だ。学生時代から時が止まっているみたいだ。 それにしても、田野氏のファンは30代前後の女性が多いような気がする。 優しく、角がなく、絵画のような色を持つ彼の歌は、大人の女性の心を がっちりとつかんでいるのかもしれない。よくよく聞いてみると 田野氏の歌に登場する女性像は、髪が長く、指先や全体の線が細く、 そしてどこかに影のある和風美人が浮かんでくる。 私が「田野さんの好みのタイプなのかな・・」 と母に振ると、 「そういうきれいな女性じゃないと、美しい歌にならないわよ。」 と返ってきた。 う〜ん・・・たしかに。 『渚のバケーション』 作詞・作曲:田野ユタカ 手拍子で、活気が出る。 実は先月に予定されていた‘名古屋城夏祭りライブ’は台風で中止になってしまい、 田野氏とホセ氏は唖然としたまま、アロハシャツにギターを抱えて東京駅をうろうろ・・・ さすがにアロハ&ギターで丸ビルに入る勇気はなく、最終的にステーションホテルで ランチをやけ食いしたそうだ(笑)。 そんな(どんな?)今年の夏への心残りや、過去の夏への忘れ物や、 いろんな思いをこの歌に込めていたような気がした。 『帰郷』 作詞:田野ユタカ 作曲:佐藤房夫 母が微動だにせずこの曲を聞き入っていた。歌詞をよく聞き取っているようだった。 曲が終わり、アンケート用紙にチェック印・・・よほど気に入ったのだろう。 前に叔母から聞いた話だが、母は新婚当時、幸せな毎日を送れていなかったらしい。 ・・・私はこの冬に入籍をする。母の中で、様々な思いが交差しているのだろう。 『しょうこ まい らぶ』 作詞・作曲:田野ユタカ 田野氏の歌を聴いていると、その歌詞の情景が頭に浮かんでくる。 小説のようであり、映画のようでもある。田野氏のフィルターを通ると、 町を歩くカップルを見て「この二人はどこでどう知り合ったのだろう」とか 「おたがいの事をどう思い、どんな未来を描いているのだろう」とか あらゆる想像やイメージがどんどん湧いてくるのだろうか? 『君の瞳のジュエリー』 作詞・作曲:田野ユタカ この曲は昔、ホセさんがマスターをしていた江古田のリトルペンギンで演奏した際、 アサヒグラフの取材を受けて、写真と一緒に曲名も掲載された思い出があるそうだ。 田野氏はその号を3冊も購入して家宝にしているとのこと(笑)。 『花灯路』 作詞・作曲:田野ユタカ 今回の新曲。田野氏の定番とも言うべき和の旋律。 京都に関する歌だけでも10曲はあるという。人間のなにげない動作を 一つ一つ優しく拾い上げ、美しいメロディラインの糸で紡ぎあげていく。 そう、田野氏の曲を女性が広く受け入れるのは、いろんな表情のアクセサリーを 身につけるかのような聴き方ができるからなのかもしれない。 『君がいた海』 作詞・作曲:田野ユタカ ライブ前半戦の最後。ここで休憩。 ようやく私たちのテーブルには、注文したカレーが来た。 「ここのカレーは美味しいよ」と田野氏も太鼓判を押すだけの事はあり、かなり美味♪ 休憩の間に、スペシャルプレゼントがあった。 田野氏の譜面台に、男性の顔とたばこの載ったポスターが貼り付けられた。 田野氏のHPでのLIVE写真を多く手掛けておられる通称「スッタカター」さんが、 お仕事の方で担当されている有名なフランスのたばこ「ゴロワーズ」の、 新商品発売キャンペーンを行っているとの事で、その宣伝のポスターだそうだ。 ゴロワーズのロゴの入った青いペンが一人一人にプレゼントされた。 私も来春、フランスに旅行に行くので、ひと足早く旅への期待が高まった♪ 第ニ部 『朝の雫』 作詞・作曲:田野ユタカ 田野氏の会社の後輩だという草間氏が、ギターを持って参戦。 額に汗して演奏する同氏は、その貫禄から田野氏の上司と間違えられるそうだ(笑)。 この曲は前回の「奇聞屋」でのライブの時にも新曲として演奏されていた。 『飛騨路』 作詞・作曲:田野ユタカ 芸達者な友人を持つ田野氏だが、続いてはフルートが登場。 「げんさん」と呼ばれる男性が奏でるフルートは、和の曲調のせいもあり、 尺八を思わせる柔らかい音色であった。もう少したくさん聴きたかったかな・・・。 帰り際、げんさんは外で「ありがとうございました」と見送ってくれた。 『もう・・・』 作詞・作曲:田野ユタカ 『えぴろおぐ』 作詞:田野ユタカ 作曲:佐藤房夫 『夏色のドレスで』 作詞・作曲:田野ユタカ 出会いの不思議や別れの悲しさ、恋愛のあらゆる色を描いた切ないラインナップ。 一曲歌い終える度に「なつかしいなあ〜・・・」 とつぶやく田野氏。 どんな人間にも青春があり、恋愛があり、望まない別れがあり・・・ そんな思い出のページを、アルバムをめくるように大切に歌い上げていた。 私は昔より今の方が、田野氏の曲を「ああ、いい曲だなぁ」 と聴けるようになった。 という事は・・・私も歳をとった?いやいや、「成長した」と言っておこう(笑)♪ 『海の見える部屋』 作詞・作曲:田野ユタカ 坂のある海辺の町の風景を想像し、切なさと安堵が交差する。 『背中合わせ』 作詞:田野ユタカ 作曲:佐藤房夫 お馴染みのナンバーを手拍子で♪ 定番って、やはりいいものだなぁ! 『風に吹かれている』 作詞・作曲:田野ユタカ オーラスで田野氏は「歌はいいよね!!」「音楽っていいよね!!」 と言った。 ほんとうに、本当にそうだと思う。音楽は人を呼び、人をつなぎ、心をつなぐ。 音楽は、悲しい時も辛い時も、どんな時でも、いつもそばにいてくれる。 アンコール。 『高速旅行-ハイウェイトリップ-』『海に独り』 作詞・作曲:田野ユタカ 自然にわき上がる拍手・・・田野氏は笑顔でギターを持ち直す。 演奏が終わり、田野氏は気持ちよさそうにビールを飲み干していた。 間近に冬を迎える頃、田野氏はまたどこかのライブハウスで 「元気だった?」 と笑顔でお客様を出迎え、聴く者の心を温める歌を歌うのだろう。 by くみ |