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2003年11月8日 田野ユタカ LIVE レポート♪

by まーしゃ



          ☆田野ユタカ LIVE 2003 in 西荻窪 奇聞屋☆

          
“秋だっつ〜の♪田野だっつ〜の♪”

           
11月8日(土) 出演:田野ユタカ with Jose有海

  一部
  1.いえすたでい
…作詞・作曲:田野ユタカ
  2.口紅
…作詞:片桐芳 作曲:田野ユタカ
  3.心紐(きずな)
…作詞・作曲:田野ユタカ
  4.TOKYO CITY LIGHTS
…作詞・作曲:田野ユタカ
  5.海の音が聞こえる
…作詞・作曲:田野ユタカ
  6.プラタナスの坂道
…作詞・作曲:田野ユタカ
  7.主のない部屋
…作詞・作曲:田野ユタカ

  二部
  1.朝の雫
…作詞・作曲:田野ユタカ
  2.ブルース色の雨に濡れてる
…作詞・作曲:田野ユタカ
  3.冬が好き
…作詞・作曲:田野ユタカ
  4.十二単
…作詞:柳川真寿美 作曲:田野ユタカ
  5.レア・ケース
…作詞・作曲:田野ユタカ
  6.オブラート
…作詞・作曲:田野ユタカ
  7.イルミネーション
…作詞・作曲:田野ユタカ
  8.LAST NIGHT
…作詞・作曲:田野ユタカ

  アンコール
  1.BLUE TIME SCEAN
…作詞・作曲:田野ユタカ
  2.キャンバストップ
…作詞・作曲:田野ユタカ


 プロローグ

 11月8日、晴れ。
 アタシの中では、11月は、葉っぱを落としてハダカになった木々が、
 空に向かって、頼りなげに枝を伸ばしてるイメージ。ちょっぴり人恋しくなる季節。
 そんな思いとは裏腹に、陽ざしはぽかぽかと暖かく、
 まるで田野さんの曲みたいと思いながら、西荻窪の奇聞屋に足を運んだ。


 客電が落ち、ステージの田野さんが歌いはじめる。
 1曲目は「いえすたでい」。
 田野さんの声は、高音の伸びのあたりが特に好きで、
 キた、キた、キたぁ〜っ!って、カンジ。1曲目にして、ヤられました。
 んー、至福のひととき。うるうるモード、全開。

 「口紅」
 ふと、女性ならではの感性の曲だなと思った。
 でも、田野さんが歌うと違和感ないから、フシギ。
 田野さんは、どう思ってるんだろうなと思っていたら、
 人の感性を自分のテイストで曲にするのは、楽しいと。
 今まで見えなかったものが見えてきたりするから。と言っていた。
 ありゃま。アタシが考えてること、伝わったのかしらん♪

 MCでは、福岡でライブをやった話、
 そのときに出前してもらった寿司が最高においしかったとか。
 (前回、手風琴のソロライブの時も、この話、してたっけ。
 またもやその話を持ち出すとは。よっぽど、おいしいお寿司だったのねん・爆)

 「7月に『夏だっつ〜の♪田野だっつ〜の♪』っていうタイトルで、
 ここでライブをやりまして、今回は、『秋だっつ〜の♪田野だっつ〜の♪』ってことで
 ・・・進歩ないね(笑)」 by田野氏
 「だってさ、ホームページのタイトルからして、『田野だっつ〜の♪』だよ?」
 っていう突っ込みは、この際、おいておこう。

 そして4曲目の「TOKYO CITY LOGHTS」で、おなじみの名ギタリスト、ホセ有海氏登場。
 客席からステージに向かうホセ氏と同じタイミングで、
 もう一人、ステージに向かう人物がっ!「およ??飛び入り参加!?」と思いきや、
 その人はステージを素通りし、脇のトイレへ。予想もしていなかった人物の登場には、
 観客ばかりでなく、ステージ上の田野さんも、目がテン(笑)。

 有海さんのギターが入ると、田野さんの曲がぐっと深みを増す。
 有海さんのギターとコーラスに触発され、田野さんの歌も、ヒートアップしてるカンジ。
 う〜ん、ステキだわぁ〜♪

 毎回、ライブに必ず新曲を入れる田野さん。今回の新曲は「プラタナスの坂道」
 「プラタナスなんて言葉、今は使いませんよね」田野さんはそう言って笑ってた。
 でも、意味がなければ、タイトルに使うわけがない。田野さん流のテレ隠しだ。

 歌詞を聞いていると、
 坂道を歩く悲しい二人の姿が浮かび上がってくる。
 このあたりの情景描写、秀逸だなぁ〜。はぁ〜、なんて切ない歌。
 有海さんとのハモリもピッタリだ。だから、余計に切なくなってくる。
 う、泣きそう・・・。

 酒に酔っていたのか、田野さんに酔っていたのか、
 ぽわぽわ気分になっていて、もう夢心地ってカンジ。

 後で聞いた話によると、私の目は田野さんに釘付け。
 ハグさまがグラスにワインをついでくれていることにさえ気づかず、飲み続けていた模様。
 どぉ〜りでいくら飲んでも、グラスが空にならないと思った。

 そして、あっという間に1部の最後の曲、CDのタイトルにもなってる「主のない部屋」。
 え〜っ! もう終わっちゃうのぉ〜っ!?もっといっぱい歌ってよ、
 もっともっと聞きたいよぉ〜っ!!ジタバタ、ジタバタ、ジタバタ。(う、酔っ払いだ)


 しばしの休憩をはさみ、第2部へ。
 1曲目は、「朝の雫」
 今度は、有海さんは最初からスタンバイ。
 田野さんは、この曲ではギターは弾かず、歌オンリー。
 声がよりのびやかに聞こえたのは、そのせいかしらん?


 2曲目は「ブルース色の雨に濡れてる」
 数ある楽曲の中でも、アタシの好きな曲のひとつ。男っぽさの漂う渋い系の曲。
 この曲のポイントは、やっぱブルースハープと有海さんのブルージーなギターでしょっ!
 くぅ〜っ!カッコイイ〜〜〜っ!!

 以前、この曲を聞いたときに、宇崎竜童を彷彿させるなぁ〜と思った。
 それがこの曲だったことさえ忘れてたけど、
 今回聞いていて、やっぱし・・・おんなじことを思った。
 曲の持つ雰囲気とか、メロディーラインの展開とか。
 田野さん、「ハッシャバイシーガル」(←映画「TATOOあり」の主題歌になったヤツね)
 を歌ったら、めちゃめちゃ、似合いそうだわぁ〜♪


 「十二単」は、個人的に、思い入れの強い曲のひとつ。
 この曲を聴くたびに思うのは、時に、音の「足し算」よりも「引き算」のほうが、
 曲の持つイメージを、より鮮やかに浮かび上がらせる場合もあるってこと。
 この曲は、まさにそんな感じ。一音、そしてまた一音、
 有海さんの紡ぐようなギターが、また、いいカンジなのよっ!!

 この曲が終わってから、拍手があがるまでに、ちょっとだけ、間があった。
 誰もが、この曲の世界の中にすっかり入り込んでしまっていて、
 はっと、現実に引き戻され、あわわ、拍手、ってな感じだったのでは?

 こういう「和」の曲は、田野さんの真骨頂。
 歌を聞くたびに、日本人に生まれてよかったと思う。
 日本情緒というか、わびさびというか(言葉にするとチープだな)、
 こまやかなニュアンスを、日本人だからこそ、通じるものがあるんだと思う。
 今回はやらなかったけど、「四万十川」とか京都を歌った曲とか、
 田野さんの作る歌には、「ふるさと」の情景があるんだよなぁ〜。
 アタシは東京生まれの東京育ち。いわゆる「ふるさと」はないけれど、
 田野さんの曲には、フシギと、そういう思いを感じる。
 彼も東京生まれの東京育ちだと聞いたような気がする。
 だからこそ、「ふるさと」への憧れがあって、
 彼の思いが、詞となり、音となって、にじみ出るんじゃないのかなぁ〜。
 田野さんが旅好きなのも、そんなところに理由がある気がする。

 なーんてことを思っていたのもつかの間、ライブは終盤戦に突入!
 秋のしっとりムードを漂わせつつも、テンポのある曲のラインナップ。

 「レア・ケース」「オブラート」そして「イルミネーション」
 このあたりは、バンドライブでも聞きたいなぁ〜。
 でもって、この「イルミネーション」がまた、秀逸っ!
 サビの盛り上がりのとこが、ぐわぁ〜っとくるカンジ。
 もう、ね、盛り上がる、盛り上がる!すんごく、よかった。
 (あー、こんなんじゃ、何もわからんやんかっ!)

 本編のラストは「LAST NIGHT」。
 でも、これでライブが終わるはずはなく、アンコールへとなだれ込み、
 「BLUE TIME SCEAN」「キャンバストップ」と続いたのでした。


 今回は、「秋」をテーマに、しっとり系の曲でまとめたとのこと。
 冒頭にも書いた通り、
 秋っていうと、寂しさを感じる季節というイメージがあるけど、
 田野さんの歌う「秋」は、あったかくて、優しかった。

 エピローグ
 今回のライブは、なんと、八ヶ岳からロク岩切氏が参上!
 ライブ中、席を離れ、PAブースに入っていく場面もあり、
 客席の一部からは、「ロクさん、仕事してるよ(笑)」
 なんて声もささやかれたりしていたのでした♪

                                    THE END