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“新年早々 田野だっつ〜の♪” LIVEレポート

by なおねこ

2004.1.11 in 西荻窪『奇聞屋』


 プロローグ

 朝、目が覚めて窓の外を見る。なんて真っ青な空。雲ひとつない。
 しかし窓を開けてみるとかなりの風…。寒い。
 …仕方がない。田野氏の歌声に心の奥から暖めてもらうことにしよう。

 ここ『奇聞屋』さんでのライヴももう3回目を数える。
 通りから見なれた階段をおりる。午後6時をちょっとまわって開場。
 田野氏の1stアルバム『主のない部屋』の流れる中、田野氏、Jose氏、ROKU氏が
 お客様となごやかに歓談。田野氏ライヴのこういうところが好きだ。
 今日は遠くからミエハル嬢、Ume氏、Michi氏が顔を見せる。皆とても嬉しそうだ。

 午後7時08分 ライヴ、スタート。

 『海に独り』 
作詞作曲:田野ユタカ
 ウォーミングアップとして、沖縄で作ったというこの曲からスタート。
 高音の伸び、ヴィブラート。間奏でPAのROKU氏の紹介。
 1曲目からみんな幸せそうな顔をして聴いている。特にミエハル嬢。うるうるしてる。

 MCで田野氏のお正月の過ごし方について。
 年末→温泉。大晦日→おうちでくつろぐ。正月→寝る・食う。
 今年も愛娘のS嬢といっしょに映画を観に行ったそうだ。
 今年は『犬夜叉』。でもパパは爆睡?

 『古都』 
作詞:田野ユタカ 作曲:佐藤房夫
 田野氏18歳の時に友人の佐藤房夫氏と作った曲だそうな。
 京都の春夏秋冬をしっとりと歌う。…18で作ったとは!!
 初めて作った京都の歌だという。
 田野氏自ら『ターニングポイント』になった曲だと言い、あちこちで歌っていたという。

 『ラウンジにて』 
作詞作曲:田野ユタカ
 しんしんと降り積もる雪を思わせる。この季節ならでは。

 ここでJose氏登場。Jose氏らしいごあいさつで場をなごます。
 今日は左のリンパ腺が腫れてるとのことで、右の声帯だけで歌うという。
 すごい。さすが『Jose有海』だ・・・?

 『初詣』 
作詞作曲:田野ユタカ
 これは『明治神宮』に初詣に行った時の歌。「みんなが初詣にいった所はどこ?」
 との田野氏の質問にSNOW嬢が「言えない…」会場中(爆)
 あたしも15歳のころ『明治神宮』に初詣に行ったことを思い出した。
 着物を着て行ったっけ。当時受験生だったけれど、
 願をかけることはいつだっていっしょ。下心いっぱい。
 「大好きな人とずっといっしょにいられますように…」
 Jose氏のギターとコーラスが映える。

 『Blue Time Scean』 
作詞作曲:田野ユタカ
 ひきつづき軽快なJose氏のギター。そして田野氏はどんな曲もこなしてしまう。
 『魂の轍』や『CANVAS TOP』もあたしは好きだ・・・あっ!ピック落とした!

 『十二単』 
作詞:柳川真寿美 作曲:田野ユタカ
 前曲とガラリと変わり、田野氏の歌声とギターの旋律。
 そしてJose氏のせつないギターの音色とコーラス。客席も聴き入る。
 みんな、それぞれ想うことがあるのだろう。紅をさすときのおんなの気持ち…。
 男性陣にはわかるかしらん。

 『冬が好き』 
作詞作曲:田野ユタカ
 一部の終わりにして会場は満席。通路に椅子がでている。
 弱っている時、この歌を聴いたら、きっと泣いてしまうだろう。
 だけど泣くだけ泣いたあとは元気になって前に進める、そんなメッセージソングである。
 田野氏の一言ひとことが胸に響く。曲が終わったあと、あたしはおおきく深呼吸をした。

 休憩…
 田野氏、Jose氏、ROKU氏がグラスを持ってお客様とおしゃべり。より一層、親密感。

 『プラタナスの坂道』 
作詞作曲:田野ユタカ
 「冬が来る前に〜♪〜このまま歩いて♪」 ふたりのハモリが美しい。

 『綺麗事のマジシャン』 
作詞作曲:田野ユタカ
 初めてCDになった曲。久々に演奏…。あたしは初めて聴くかもしれない。
 二本のギターと二人の歌声だけなのに、
 なんでこんなに奥行きのある空間が生まれるのであろう。
 …ROKU岩切氏。すばらしい。そして、いい歌だ。
 MCで10年以上前、フジテレビのドキュメント番組に出演したことを暴露。
 シンガーソングサラリーマン。ビデオも有るという。是非、観てみたい。
 次回は上映会か?!

 『ブルース色の雨に濡れてる』 
作詞作曲:田野ユタカ
 ブルースハープ。男らしい曲。田野氏、かっこよい。

 『四万十川』 
作詞作曲:田野ユタカ
 オカリナでの前奏。いつもはGENちゃん氏のフルート。
 オカリナのやわらかい音色も、またよし。
 「田野氏の歌声は土の香りがする」…と丑氏。
 四万十川にはいつか行ってみたいと思っている。
 八ヶ岳をバイクで走る時、いつも『約束』を口ずさむように、
 その時、あたしはこの歌を口ずさむのだろう。
 「いつか訪ねてみたいと思っていた
 そこが何処かかも知る術も持たぬままに」

 「オカリナはむずかしい。…ニ胡もだよね?」という田野氏に
 「一個でもニ胡」とJose氏。んー。

 『チャイナ・チャイナ・チャイナ』 
作詞:秦美奈子 作曲:田野ユタカ
 うってかわってリズミカルな曲に会場のみんなも身体でリズムをとっている。楽しそう。

 『芝居仕掛け』 
作詞作曲:田野ユタカ
 今回のライヴの新曲である。
 Jose氏のギターが唸る。いつもそうだが、とりはだがたつ。かっこよすぎ。
 バーボンを飲りながら聴きたい。

 『オブラート』 
作詞作曲:田野ユタカ
 リズミカルなナンバーが続く。田野氏の高音が響く。なんて気持ちがよいのだろう。
 こんなの、女性じゃなくてもメロメロになってしまう。
 「歌が上手いのは正義。楽器が弾けるのも正義」

 『風に吹かれている』 
作詞作曲:田野ユタカ
 「俺 なぜここにいるんだろう  俺 いまなにしてるんだろう
     俺 どこへ去っていくのか  風に吹かれている」

 2004年が田野氏にとって、そして田野氏の歌声に集まってきた人達にとって
 よりよい年でありますように。

 アンコール
 『CANVAS TOP』 
作詞作曲:田野ユタカ
 客席も手拍子。田野氏、Jose氏もスタンディングで応える。カメラサービス。
 張り切りすぎて田野氏のギターの弦が切れた。
 「弦が切れたの、ゲンガイイってゆーんだよ」と田野氏。Jose氏、マイクに激突(爆)。

 『主のない部屋』 
作詞作曲:田野ユタカ
 Jose氏のギターと田野氏の甘い声。


 聴いている者、それぞれにそれぞれの生活がある。
 田野氏の曲に身をゆだねて現実をしばしを忘れ、
 そしてそこから帰ってきた時に現実の生活をいとおしむ事ができるのであろう。

   この出会いに感謝せずにいられない。
   そして、いつものごとく西荻窪の夜はふけていくのだ。

                                              おしまい