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2013年1月12日(土)
“初 詣”
LIVEレポート
於:西荻窪「奇聞屋」
by naomi
PROGRAM♪ 一部 ① BLUE TIME SCEAN (詞曲:田野ユタカ) ② 冬が好き (詞曲:田野ユタカ) ③ 初詣 (詞曲:田野ユタカ) ④ 十二単 (詞:柳川真寿美 曲:田野ユタカ) ⑤ チャイナ・チャイナ・チャイナ (詞:秦美奈子 曲:田野ユタカ) ⑥ Metro (詞曲:田野ユタカ) ⑦ nude (詞曲:田野ユタカ) ⑧ Fan ~New~ (詞曲:田野ユタカ) 二部 ① Love Letter (詞曲:田野ユタカ) ② 京都春待 (詞曲:田野ユタカ) ③ 鏡の中の東京タワー (詞曲:田野ユタカ) ④ 綺麗事のマジシャン (詞曲:田野ユタカ) ⑤ 飛行灯 (詞曲:田野ユタカ) ⑥ オブラート (詞曲:田野ユタカ) ⑦ ジェッダの風 (詞曲:田野ユタカ) ⑧ 僕が君に想う事 (詞曲:田野ユタカ) Enc. ① だけど瞳は空を見ている (詞曲:田野ユタカ) ② 背中合わせ (詞:田野ユタカ 曲:佐藤房夫) ③ CANVAS TOP (詞曲:田野ユタカ) イントロデュース 田野ユタカさんの作品には、ドラマが見える。聴いているうちに登場人物が動き出し、 私は二人の姿を追ってドラマの続きを期待しながら聴き入ってしまう。 男性側の心情が綴られていて、その男性の恋への向き合い方は、田野ユタカさんそのもの? 1部 スタートはテンポのある「Blue Time Scene」から。 恋の始まりの初ドライブをテーマにした作品で、新春のライブスタートにぴったりな歌。 美しいと思ってみる景色を、誰かと一緒に見たいと思えるって素敵な事だなと…。 正月という事もあり、私の頭の中では、初日の出の光が重なって見えた。 「冬が好き」は、平凡な日常がある事を 幸せだと思って過ごした経験のある人にしか書けない詞。 詞の向こうに、田野さんを取り巻いて来た方々が笑っている気がして…。 「初詣」は今回のライブタイトルになっている歌。男として人生を顧みているライブなんだなと…。 15歳の初詣…それまでは、或いは家族と、或いは友達と過ごしたであろう正月が、 自分で恋のイベントを企てるようになる年齢。自立を始めた頃を思い起こせる新年に相応しいライブ。 一緒に私も初心に戻り、一人歩きを始めた頃の一つ一つを思い起こせた。 「十二単」と「チャイナ・チャイナ・チャイナ」は、 今回のライブの中ではこの2曲が田野さん以外の方が作詞された楽曲。 詞の中のリズムを汲むと、出来上がる曲もこう変われるのかと…。 十二単の幻想的な曲調も、チャイナ…の曲も大好き。 チャイナ…を聴きながら思った。 テンポよく大通りを行く流れに合わせた曲調であるにも関わらず、 それだからこそ、裏道のひっそりとした時の流れが 対照的に描き出されて来るものだな~と。曲作りは奥が深い。 「Metro」 別に角々しい作品ではないが、何故かこの歌を聴くと、頭の中で三角形がグルグル回る。 ホームでの別れ、場面と感情の狭間を車輌が通過し、感情を態度や行動には出せないまま、 足元に気持ちが絡み渦を巻く感じの作品。気持ちの渦は、私の中では三角が回る図形に表れるのか? 「nude」 静かな語りから始まる歌。綺麗な澄んだ声の田野さんには語りが活きる。 綺麗な声で、一つに重なっていく二人の姿を歌いながら、 それでもなお充たされない心の影が浮かんでくる。 淡々としていながら、虚しさが叫びになっていく気がする。 「Fan」 新曲! 作り溜めた未発表曲ではなく、このLIVEに新曲を歌い下ろそうと、 新年が明けてからJoseさんとのリハ日迄の5日間で取り組んだ作品なのだそうだ。 思い入れのあるエピソード話しになるが、ライブ会場に来ていたMちゃん・・・ 彼女は昨年10月の演劇と音楽のコラボレーションで、田野さん達と共演した若手女優さん。 そんな彼女は、その舞台を一つのターニングポイントとして新しい道を歩き始めていた。 それだけにこの曲が披露された後、これは正にMちゃんに歌ってくれているような歌だなと感じ、 LIVE後にそんな話しもした・・・。 一つの夢に区切りをつけても、そこから始まる次の人生への礎となっていくそれまでの時間達… 夢はそこで終わった訳ではない、人生はこれからだという応援歌。 Mちゃんは、噛みしめて聴いていたように見えた。 2部 2部は最初の3曲は田野さんのソロでした。 「Love Lette」 ♪君が好きで~ 好きで~♪ のフレーズが、いつまでも耳に残る。 このフレーズ、CMに使われたら良いだろうな~… どんな映像が描かれるのだろう…と、勝手に想像を廻らせて聴いていた。 「京都春待」 京都では“春が近付くと、晴れているのに雪がふる…"比良の八講荒れ終いと言うそうな… そんな曲紹介で歌われたこの曲は、初々しい恋の歌。 二人で歩く京都の街…気持ちの中の、春が近い時と秋を感じる時では、 同じ景色が違って見えてしまう。できればどんな景色も、春待ち気分で見たい。 「鏡の中の東京タワー」 悲しいと言葉にするより、客観的な絵が感情を代弁する事が、映像作品ではよくある。 この歌は、そんな映像的な作品。客席はし~んとして耳を傾けていた。 「綺麗事のマジシャン」 ここから再びJoseさんがジョインしていよいよクライマックスへという予感。 なるほどこの曲は、ギターが2本になる事でいきてくる作品だなと思った。 胸のうちのモヤモヤ、淋しさがギターの音でよく表れている。 ☆ここで何故か(笑)ジャンケン大会~!! お年玉?なめこ栽培キャラ争奪戦で、お二人の女性がこれを獲得!! 「飛行灯」 アルバム飛行灯のタイトルになっている作品。 このアルバム、男女がそれぞれに自分の道を持ち、迷い、選び、恋との狭間で生きていく。 大切な人だからといって、共に人生を歩き続けられるとは限らないけれど、 一瞬だけの重なりだったり、平行線だったりも確かにあるなぁと思う。 “ただ君を大事にしてた おそらく恋人よりも”という歌詞に鳥肌がたった。 「オブラート」 激しい雨を連想させる曲調。しがらみを振り切っているようなリズムに、 客席からは手拍子の嵐。人ってもしかしたら、辛くて動けない時、 こうやって自分を駆り立てて走ろうとするのかも…。 「ジェッダの風」 この曲を聴くと、異国に旅してみたいという好奇心が駆り立てられる。 砂漠にヴェールを纏った女性が佇み、目に微笑みを浮かべながらこちらを見て、 手招きをしている…そんな風景が見えた気がした。 「僕が君に想う事」 ひとつの別れを、新しい道を進み始める事を讃えるように気持ちを昇華させ、 曲調もおだやかに出来上がっているのだけれど… 間奏に入る切ない絡み付くような音が、見送る気持ちの底にある本音を巧く出している。 CDで聴くのとはまた違う…愛情と哀情の高まり具合が見事だった。 アンコール 「だけど瞳は空を見ている 青春讃歌。懐かしい青春ドラマの主題歌を思わせる曲。 手拍子とcallで盛り上がりに盛り上がって、再アンコール。 「背中合わせ」 “19の俺じゃない19の君じゃない”その部分が頭の中をグルグルまわる。 酒場の嘘臭い明るい雰囲気の中で、口にせず抱えている想いが アルコールで流されていく…そんな大人の虚勢に、乾杯! 「Canvas Top」 アンコール3曲目は、ご機嫌な曲を選曲。 どこまでも行こうじゃないかという気分で、イケイケなリズムに乗って~♪ 新春らしく明るく元気な余韻で締めくくられた。 ついつい、歌と思い出がシンクロして、自分の思い出話を書いてしまいそうになり・・・ 削ると何を言いたいのか分からない文章になりました(汗)。でも書いていて気付いたのは、 歌い手さんがよく「自分の歌で癒しを与えられたら…」と口にしますが、あれは違いますね。 歌声や技術だけでは、癒しにはならないんですね。 その歌の世界に、聴き手の思い出がクロスして、そこをうまく引き出してくれるからこそ、 感動したり癒されたりするんですよね~。だからこそLIVE♪ という事で、色々な思い出が沢山頭をよぎった田野さんの作品達でした。有難うございました by naomi |