PROGRAM♪
一部
1.Tokyo City Lights 詞曲 田野ユタカ
2.僕が君に想う事 詞曲 田野ユタカ
3.Blue Time Scene 詞曲 田野ユタカ
4.冬が好き 詞曲 田野ユタカ
5.nude 詞曲 田野ユタカ
6.十二単 詞 柳川真寿美 曲 田野ユタカ
7.確かな痕跡 ~New~ 詞曲 田野ユタカ
8.綺麗事のマジシャン 詞曲 田野ユタカ
二部
1.鏡の中の東京タワー 詞曲 田野ユタカ
2.栂尾小径 詞曲 田野ユタカ
3.Love Letter 詞曲 田野ユタカ
4.星のゴンドラ 詞曲 田野ユタカ
5.飛行灯 詞曲 田野ユタカ
6.オブラート 詞曲 田野ユタカ
7.ジェッダの風 詞曲 田野ユタカ
8.Fan 詞曲 田野ユタカ
Enc
1.芝居仕掛 詞曲 田野ユタカ
2.初詣 詞曲 田野ユタカ
3.主のない部屋 詞曲 田野ユタカ
田野ユタカ LIVE‘14 冬 "星のゴンドラ♪"
2014年1月11日(土) 於 : 西荻窪 「奇聞屋」
澄んだ冬空の連休初日。お店へと向かう道すがら。
一月の冷たい空気さえも、ライブへの期待に火照った頬には心地よい。
階段を下り、木のドアを押すと暖かな空気。迎えてくれる暖かな田野さんの笑顔。
日々の緊張に強張っていた身体がふと解けていく。
席に着くと、お客さまの席を回る懐かしい田野さんの姿を目で追いつつ、
流れるアルバムの曲にしばし耳を傾ける。そうして、おもむろに本日のライブメニューに目を落とす。
う~ん、至福の時間♪
わぁどうしよう好きな曲が連なっているこの時間がいつかは過ぎてしまうのが
始まる前からもう悲しい・・・。
喜んだり悲しんだりしつつ、さあ次のお楽しみ、本日の田野さんの装いに目を凝らす。
マットな黒のバンダナ。赤と黒の大ぶりな格子柄のちょっとカジュアルなシャツ。
白に黒のプリントTシャツ。黒のスリムパンツに赤いベロアのショートブーツ。
赤のスニーカーもお持ちではありませんでしたか。赤い靴を選ぶ男性って惹かれます。
「がきんちょみたいでしょ?」と田野さんがどこかのお席で話しておられましたが、
いえいえお似合い♪
ダンディな大人っぽさといたずらな少年ぽさを合わせ持つ田野さんならでは。
そして、いつも気になるシルバーのネックレス。いつも違うの。いくつお持ちなの?
「かっこいいですね~」と見せていただくと、凝った造りにクロスと鍵のモチーフも付いていて
「あ、かわいい~!」思わず声を上げると、「実はこれ、娘からのクリスマスプレゼントで・・・」と
嬉しそうに教えてくださる田野さん。娘さんセレクトでしたか。納得納得。
一部
1.
Tokyo City Lights
夜明け前・・・夏でも冬でも一番好きな時間。
その真っさらな時間の,軽やかさ、清々しさ故に、哀しみが一層際立つような浄化されていくような。
その情景に田野さんのハイトーンが重なり、自分の気持ちも浄化されていくように素に戻る。
これからの曲が次々と染みこんでいくように。
2.
僕が君に想う事
人に対する愛って、まさにこのことなのかなと思う。
最近、この曲の『君』に息子たちを重ねてしまうようになった。
有海さんの細やかなギターの音色が胸に迫る。「こう生きなきゃ」と思う。
3.
Blue Time Scene
「実はこれ冬の曲なんです・・・」とのご紹介。
『夜明け間近の空の色を君に見せよう』・・・冬の夜明け、きれいですものね。
ブルーグレイ~水色~黄色~オレンジと刻一刻、変化していくグラデーション。
同じ瞬間は二つとない美しさ。それを大切な人と二人で共有できる幸せ。
軽快なメロディに乗って、その幸せ感が胸に広がって行きます。
4.
冬が好き
忘れもしない、一人で初めて来た田野さんライブでの一曲目。
誠実な歌声に、繊細な優しさの歌詞に、緊張がじんわり溶けていった感覚は
昨日のことのようです。
5.
nude
静かに爪弾かれるギターのイントロ。一転、妖艶な田野ワールドに。
会場の空気の色も質感も、紗が掛かったかのように一気に変わっていく。
さて、曲間にお二人のトークは、田野さんの「有海さん、北海道はどうでした?」から、
千歳空港での、オレオレ詐欺ならぬもしもし母さん事件(?)へと、
そしてそれは元はというと携帯水没事件から・・・と、どうにも話はつながらず(笑)次の曲へ。
6.
十二単
聴く度に狂おしいまでの歌詞と旋律が心に絡みついてくる。
その時その時の思いが具現化されて心象風景に現れる。いつも、神秘だ、と思う。
7.
確かな痕跡
今年初めての新曲。
『会いたい会いたいどうしても君に』 潔いまでにストレートな歌詞が耳に残る。
たたみかけるギターに想いが幾重にも凝縮されていく。
8.
綺麗事のマジシャン
初めて聴いたとき、気持ちが押しつぶされたように感じました。
歌詞にも有海さんのギターの音色にも、やはり苦しいほどに圧倒されます。
心がかき乱され翻弄され・・・目眩を覚えるような感覚。
曲の終わりと共に、ため息をつくような心地よい疲労感が残ります。
二部
1.
鏡の中の東京タワー
今日の田野さんのファッションみたい。大人の中にピュアな少年が見え隠れ。
そして、大切な人と美しいものを共有できる喜び。その刹那。ここにも。
2.
栂尾小径
毎回一曲は挟まれる京都の曲。これは確か、19,20の頃に作られた歌でしたでしょうか。
そんな若者のどこからこんなたおやかなメロディが・・・。
年齢に反感を覚えながらも、誘い込むようなメロディに、歌詞に、引き込まれていきます。
3.
Love Letter
『こんなにも好きなありのままの思い』
思いが叶っても叶わなくても、いつの間にか薄れてしまう、この思い。
田野さんの歌にいざなわれると、素直に胸によみがえって。
ここで、有海さんが再び、登場されます。期待の拍手。
4.
星のゴンドラ
ロマンチックなタイトルに裏切られる、力強くアップテンポな曲調。
登場する女性の、きつく唇を引き結んで前を向いているような凜とした佇まいに憧れる。
そして、そして、私は男性が女性言葉で歌うのに弱いのです・・・
それがもう田野さんと有海さんという男っぽいお二人によるものなら尚更・・・!
ここで田野さんがタイガースの復活コンサートに行かれた喜びをご報告。
そして「この『星のゴンドラ』は、ちょっとG.S.っぽいかな~なんて。」と。
この曲を聴くと、何だか懐かしいような親しみやすさを感じるのは、そのせいでしたか?
女性言葉に惹かれただけじゃなくて・・・。
5.
飛行灯
映像が次々浮かぶ。『けして裏切りじゃない。僕らに始まりはない。』
歌詞が胸に刺さる。コーラスのリフレインが、しびれたような気持ちを包む。
6.
オブラート
激しい曲調。熱いのだけど、その裏では心の奥底では、しん、としている。熱い炎と冷たい炎。
7.
ジェッダの風
異国の薫りの情熱的なギターの音色が続く。その響きを全身に感じながら、
田野さんの声に聴き惚れ、有海さんの軽やかな指捌きに見惚れる。
今ここでしか感じ得ない、ライブの魅力。幸せの実感。
8.
Fan
『夢はそこで決して終わってはいない』『その続きを見せておくれ別の形でいいから』
この歌を、自分自身で受け止めるのもいい。
でも何だか、とても大切な誰かに贈りたい、届けたくなってしまう一曲。
この一言一句すべてを。
アンコール
1.
芝居仕掛
熱いギターの音色に満ちた空間。その空間を鋭い言葉が切り裂いていく。
『時の流れにこの身を委ねるばかり』
ああ、この空間に身を置ける幸せ、このギターの響きにこの身を委ねるばかり。
「お正月なので、もう一曲いきますかね。」 はい、もう是非!
「初詣の曲なんかを・・・」 ・・・ん~?
2.
初詣
・・・っと、これですよね。少年時代の田野さん登場かな。
ほほえましいですか? う~ん、そうですよね、わかっているつもりです。
この年代の少年の心情。わかってあげなくてはいけないのですけどね。
描かれ方がみずみずし過ぎて、同年代の息子を持つ母親には、
夏の『七夕祭り』と共に心の痛い曲なのです。
「じゃあ、お正月なので、もう一曲だけ!」
・・・ありがとう、気持ちを立て直せます! しかも、その曲は・・・
3.
主のない部屋
空気感が好き。声の響きが好き。もう全部好き!
気持ちをどこかに持っていかれます。ずっとそのまま、そのどこかで漂っていたい。
『もう夜はおしまい』共に過ごした時間の帰り道。 ライブの終焉。
『もう夜はおしまい』悲しいけど、素直に小さく はい って言える言葉。大好きなフレーズ。
昨年一年間、どなたもがいろいろなことがあったと思います。
私にとっては、改めて家族のことを思う一年でした。
だからかな、今回のライブではあちこちに息子が投影されてしまって。
『Fan』・・・私からの精一杯の想いとして息子達に贈りたい。
「今年は、時間がかかると思うけど、3rd.アルバムを作ることを始めます。」
田野さんから嬉しいお知らせ。 是非、『Fan』をリクエストさせてください!
そして、ライブでしか聴くことが出来なかった、あの曲もあの曲も。
でも、無理はしないで。
「仕事は少し楽なポジションに移らせていただいて・・・」とは、言われていましたが。
体調には気をつけて。
「そして次のライブはGWの終わり頃・・・」
桜も終わって、新緑の初夏の頃ですね。
新しい年度が始まって、きっと誰もが一息つきたい時期でもありましょう。
きっといつもの笑顔で出迎えてくださいね。
そしてまた田野さんの音楽で、素の自分に、戻っていけますように。
by Kaori
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