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田野ユタカのLIVE後記-103
田野ユタカ LIVE '24 皐月
“Tokyo City Lights”
於:吉祥寺“曼荼羅”
2024年5月11日(土)
出演:田野ユタカ with Jose有海
Guest:橘和希 OA:まつむらあきひろ
【Tokyo City Lights】 “綺麗事のマジシャン”と共に、深野さんに初めてCDにして戴いた曲。 永く歌って来たが、躊躇いもなく昔の曲も選曲する。 でも必ず新曲もある。昔の人気曲や貯金に頼った構成はしていない。 新旧がしっかりお互いを引き立たせ、今歌ってもなお新しい曲達。 愛おしい子供たちのような曲達。それらを代表して今回は “Tokyo City Lights”でした。 【LIVE 一部】 OAはまつむらあきひろ♪ 3回目ともなるとそろそろお客様の見る目も厳しくなって来る。 しかし彼は貯金に頼らず“雨宿りフォークソング”を選曲して来た。 いいじゃないか! 彼の訳詞で歌う"Knockin'on Heaven's Door"はもうお馴染みに。 田野&有海が当たり前のように演奏に乱入しても、もう動揺しない。 ボブディランの歌、ラストはもう少し抑えた方がいいかもね(^_-)-☆ さて叔父である田野は、タイトル曲「Tokyo City Lights」でLIVE inn。 次いで「no-one in the beach」でJoseギターと共に季節を軽快に紡いでいく。 「China・China・China」で更にリズミカルに流す。 「瞳を閉じて過去を撃て」を続けて畳み掛けるように空気感を作り駆け抜ける。 ここでGuestの橘和希さん登場。 昨秋から構想していた、彼女の春のLIVEに向け三曲を新たに提供させて貰った。 原宿でのLIVEではJoseさんのギターのみでこの3曲を歌ってくれた。 今日はその3曲を新たに田野も加わって3声ハーモニーでお届けする企画。 「私の道がそこにあるなら」「京都・神楽岡坂」「貴方の笑顔に逢いたい」。 「京都・神楽岡坂」以外は書き下ろしだ♪前回のLIVEではこれを全て田野が歌った。 実はこの日一番緊張した場面であり、一番楽しんだ場面かもしれない。 橘和希さんもこれまでそう見せたことが無いような笑顔で楽しそうに歌ってくれた。 「京都・神楽岡坂」は「春夏秋冬屋形船」の深野義和さんと神野美伽さんのように 今後も競作で歌っていくつもり。Albumにも入っている代表作だしね。 でも書き下ろしたballade2曲の方は今後自分が歌う機会があるのだろうか? ただでさえ歌う機会に巡り合えず、忘れかけられている曲達が山ほどある中で。 そう思うと「橘和希さん、この曲達を宜しくお願いします」と託す気持ちになる。 【LIVE 二部】 二部はまず独り語りで。 まずはこの季節の八ヶ岳Song「約束」から。 次いで「ブルース色の雨に濡れてる」を一人で。 更に佐藤房夫さん作曲で田野がハメ込み作詞をした、十代の頃に作った「えぴろおぐ」。 ここで新曲の「風の噂の中の君へ」をご披露…が、しくじったぁ(^^;。次リベンジ必至! ここで再びJose有海さん登場。怒涛の終盤戦へ。 「ガラスのマドンナ」 特有の世界観を持つ曲。瞬間に空気が変わっていく。 そして故西村幸輔さんが名曲と言って可愛がってくれた「nude」をご披露。 作った当初は曲のタイトルのせいか、この曲を苦手とするお客様もいたが、 今はそうでもない事が歌ってみて解った。むしろ寄り添って下さる方が多いんだ。 好きな曲だから素直に嬉しかった♪ 「オブラート」で更に淫靡に火を煽ってヒートアップさせ、 本日最後の曲には久し振りになった「風に吹かれている」をセレクト! 【アンコール】 「背中合わせ」。 吉祥寺は井の頭線の始発駅だし♪ 「Studio R/D」。OAのまつむらもJoint! お客様が随分入れ替わっていたのに皆さんしっかり大合唱してくれました♪ この日は折角橘和希さんもいらっしゃっているので、 普段は中々お聞かせする機会のない「高知でのものも」をやりましょう! 全員で大合唱。お祭りの空気感。いや~、楽しかったぁ~♪ お騒がせしましたが、本日はこれにてLIVE終了。 【お客様】 今回は客席にサスケさん(カツさん)が来て下さいました。 更には超久しぶりに静岡から大橋渡さんも駆け付けてくれました。 愛知からも最早東京LIVEでも常連の大野さんが長男のユウキ君と客席に。 遥か昔、伊豆を愛した西岡恭三さんの音楽の心を継承して行こうと催された、 中伊豆での"ぞうのあしあとコンサート"の第二回を託された時、 大橋渡さんをGuestでお呼びしたが、ユウキ君はまだその頃少年だった。 こんなに大人になってお母さん孝行でのLIVE参加で、少年時代の記憶と再会する。 長くやっている醍醐味を感じます。 鉄板のお客様が相次いでご事情や体調不良等で来れなくなる中、 その空席を埋めてくれた初めてのLIVE参加のお客様があった事も有難かった。 【アンケート】 "Tokyo City Lights" "nude" "China・China・China" "ガラスのマドンナ"… 代表曲たちが改めてご評価戴けて嬉しかったですね! 特に"nude"って作った当初のリアクションの記憶から 抵抗もあるのかなぁと思っていましたが、そんなことは無かった! 曲が皆さんに伝わったからかな。それが今回良く解りました。 新旧織り交ぜのセトリは本当に考えて悩んで組むので、 そこはやはり「これでいいや」とか「これやっておけば」みたいな 選び方は出来ないし、今後もしっかり悩みますね♪ 【橘和希さん】 橘和希さんは都はるみさんとのデュエット曲「浪花恋しぐれ」で紅白にも出場された 岡千秋先生の唯一の内弟子さんであり、坂本龍馬の細君であるおりょうさんを歌った 紺野あずさ先生作詞、岡千秋先生作曲の「おりょうの恋」という曲が有名。 そのカップリング曲「高知でのものも」を田野が作曲させてもらったご縁で、 編曲を深野さんやJoseさんが担当したりと深野Familyとの付き合いも長くて深い。 暫くは小料理屋の女将さん等をこなしながら謂わば二刀流で活動していたが、 昨年秋からウエイトを再び歌手活動へと舵を切られた。 事情はともかくその歌唱力を聴ける機会が増えるのは喜ばしい事であり、 演歌だけでなくballadeも歌いたいとの彼女の思いに応えて2曲を贈らせて貰った。 彼女の生き方やその人生への応援歌でもある「私の道がそこにあるなら」。 そして悩んだ時に笑顔で彼女を見守った深野さんを思う「貴方の笑顔に逢いたい」。 更に龍馬とおりょうが出会い、龍馬が最初の暗殺危機に瀕した時、 半裸で町中を走って薩摩に知らせ、龍馬の命を救った有名なエピソードの舞台、 それは皆さんも周知のように京都である。よって数多くある田野の京都の歌の中から 代表作でもある「京都・神楽岡坂」を提供するに至った。 今後も師匠岡千秋先生から授かった「おりょうの恋」を歌っていくなら、 既に提供した龍馬の出身地である土佐の高知の歌と、 二人が出会って契りを交わした京都に纏わる歌があれば、 様々な催しやイベントにおいてもとてもバランスの良いセレクトが出来るだろう。 そして今回Guestで出て貰い、皆さんに聴いて戴きたかった。 遠くない将来に田野がギターを置いた後も、彼女は田野の曲を歌い紡いで行くんだ。 だから田野が応援していた歌手を知っておいて欲しかった。頑張れ、橘和希! 【所感】 お気づきの方もいらしたと思いますが、今回は声が掠れた場面が幾度かありました。 去年買っておいたギターの弦、これが最後かなと思いながら買った弦の 最後の1セットを今回使い切りましたが、昨日新しい弦を買い足しました。 9月にLIVEの予定を組んでいたので。次の電柱迄走ろう。あそこまでは走ろう。 でも長丁場のステージをフルで歌い切るスキルが少しずつ足りなくなってはいる。 田野の曲は、「あの声」が出ないと表現し切れないようなところもあるので、 誤魔化しが効きません。誤魔化すくらいならスパっとやめようと思ってました。 もうその時期に差し掛かっているのは認めざるを得ません。 一回一回のLIVEを丁寧に大切に、悔いのないようにやり切る事…無論大切。 でも自分の曲を歌いたいと言って下さる実力ある歌い手さんがいて下さる。 自分が歌えなくなった後も、自分の曲を奏で続けて下さる方がある。 本当に光栄で有り難い事です。出来るだけのことをしてあげたい。 良い環境でいい形でバトンを紡いで行きたい。 今回は橘和希さん。次回は津山さゆりさんをGuestにお迎えし、 彼女たちが田野の曲を愛し、歌い続けて下さる事を皆さんにはお伝えしたい。 昔、深野義和さんの関西ツアーに必ず毎回ツアー帯同Guestとして参加させて戴いた。 その時、関西の深野さんファンのお客様はこうも感じていたはず。 「深野さんを聴きに来たのに、田野さんが出ると聴ける曲数が減ってしまう」 無理からぬ話しだ。でもその当時、深野さんは自分に言ってくれた。 「最高の集中でパフォーマンスをお届けする為に、中で抜ける時間帯が自分には必要。 田野はそこを託せるヤツだから、俺が選んでお願いして出て貰ってる。気にするな」 今、その時の深野さんの気持ちが解る。でもお客様の気持ちも解る。 難しいけれど工夫と努力と葛藤を積み上げながら、 田野はまだもう少しステージに立つだろう。 そんな事が裏であった事は微塵も見せずにヘラヘラと歌うんだろうな。 あと少しだけ、田野のLIVEにお付き合い下さいね(^_^)v お越し戴いた皆様、無念の思いで欠席を悔しがってくれた方々、 来れずとも遠く近くで応援して下さった皆様、曼荼羅スタッフの皆さん、 まつむらあきひろさん、橘和希さん、Jose有海さん、 本当にありがとうございました。また音楽でお逢い出来ますように♪ 田野ユタカ |