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田野ユタカのLIVE後記−105


田野ユタカ LIVE'25 師走

“あの日の少年”


於:吉祥寺“曼荼羅”
2025年12月13日(土)

出演:田野ユタカ
  OA まつむらあきひろ&モリヤミヤウチ



 【あの日の少年】

  初めてギターを手にして。曲らしきモノを作ったのは中学二年の時。
  小学生の頃はGS好きが高じてドラムセットを叩きこなしていた。
  区内の小学校が集う連合音楽祭では母校のセンターで当時は珍しい小学生ドラマーだった。

  少年の頃、学校でのいい想い出はあまりなく、何かと言えば怒られ、
  意図せずとも悪い方向に事が流れて事件になり、先生に責任を問われてよく責められた。
  あの頃の少年は「悪い子」とのレッテルを貼られ、そうなのかと自分を納得させ、
  危ういバランスを保っていた。
  先生という生き物は自分のような者は嫌いなんだなと思ってもいた。

  しかし音楽のお爺ちゃん先生だけは違っていた。
  音楽準備室に並ぶキラキラの楽器たちを外から眺めている少年によく声を掛けてくれ、
  「弾いてみるか?」と笑顔で中に入れてくれ、楽器を触らせてくれた。ドラムの他にも
  ピアノ、トランペット、フルート等をこなせたが、お気に入りはドラムセットだった。
  音楽は少年時代の唯一キラキラした想い出だ。お爺ちゃん先生のお陰である。

  やがて中学に上がると音楽の授業はさして楽しいものではなくなった。
  音楽室に並ぶ偉大なる作曲家たちの肖像画を眺め「何故Beatlesはここに並ばないのか?」
  と質問をして笑われた。退屈な授業となったその時間にノートに適当に詞を書き、
  それにメロディーを付けて遊んでいた。思えばそれが初めての作詞作曲だった。

  それから半世紀以上の時が流れた。
  少年はお爺ちゃん先生の歳をも越えてなお、歌を作って歌っていた。


 【曼荼羅近況】

  「じゃあ、あんたが作ってみろよ」って秋の帯ドラは結構面白かった。
  竹内涼真君、夏帆ちゃん、中条あやみちゃんといった面々が出演していた。
  このドラマ、設定舞台が高円寺北口の純情商店街界隈となっており、
  阿佐ヶ谷のご近所の御用達の酒屋さんも頻繁に登場したが、
  よく見ると毎回登場するパブのようなクラブのような溜り場のお店が・・・
  入口は全然違うが店内は思い切り曼荼羅だった〜(@ ̄□ ̄@;)!!
  ドラマの内容も然ることながら、そこが楽しくて全話見てしまった(笑)

  五十嵐店長によると撮影中は裏に控えて撮影隊のケアをしていたそうな。
  夏帆ちゃんの春巻を撮影終了後にご相伴にあずかり、絶妙に美味かったそうな♪
  味をパクッて今日は曼荼羅のメニューに追加されてるかと期待したが・・・
  残念!無かった。名物メニューにする事を推奨したい(笑)。


 【OA まつむらあきひろさ&モリヤミヤウチ】

  今回からOAのまつむらあきひろさんは相方でサックス奏者のモリヤミヤウチさんを伴った。
  日頃は彼はこの編成でLIVEをしている。自分は何度か見に行って面識はあったが、
  挨拶程度でまともに喋ったのはこの日が初めてだ。だが彼の腕はよく知っている。
  「ひみつ基地」「かげぼうし」「窓辺の花」、
  ゲストのいないこの日は3曲を披露してくれた。
  生音で吹奏楽団やビッグバンドの中ではないむき出しのサックスの生音は新鮮。
  お客様もこの機会を堪能しているようだ。
  コツコツと続けて来たOAのステージを丁寧に積み上げて来た事で、
  まつむらあきひろのOAを楽しみにしてくれている方や、一度LIVEにお邪魔したい等、
  田野LIVEの中で彼も一定の認知度を確保しつつある。本当に一度行ってあげて下さいネ(^O^;


 【LIVE】

  田野の一部の一曲目は前回の新曲だった「あの日の少年」。
  諸々で伝わらなかったであろうこの曲をもう一度丁寧に。
  そしてこの日はまつむらあきひろがリズムを刻みコーラスを入れてくれ、
  モリヤミヤウチがサックスで盛り上げる♪この日初めて合わせたにしては上々の出来だ。
  やっぱり音楽は楽しいのだ!

  「プラタナスの坂道」
  思いを込めて心象風景を大切にしつつ、
  リハーサル量は嘘をつかないロングトーンをしっかり歌い切る。

  ここからは往年の深野FamilyのXmas LIVEから生まれた曲達から、
  深野義和さんとの共作曲「古い映画の物語」(作詞:田野ユタカ 作曲:深野義和)
  田野が初めて一人で歌ってみる。
  更には「Touch Me」(作詞:深野義和 作曲:田野ユタカ)
  これも田野が歌うのは初めてかな?
  深野さんのような訳には行かないなりに、田野が歌わなければもう埋もれてしまう曲達。
  丁寧に丁寧に。

  おっと新曲もやらねば!今回はLIVE2日前に完成した曲「snow flake」。
  歌い込み、作り込みの時間が無いまま披露されたこの曲は、
  恐らくこの先少しずつ進化して行くように思います。
  早速ですが、タイトルは全て小文字に変えますね(^^;

  「僕が君に想う事」
  感情移入してしまうこの曲も、もう随分前に作ったんだっけな。
  大したギターは弾けないが、とにかく一人で丁寧に。
  そして一部の最後には「ブルース色の雨に濡れてる」をセレクト。
  前回まつむらあきひろに無茶振りをしてブルースハープを吹いて貰ったが、
  今回は事前通達(笑)をしていたのでハーモニーも入れてくれた。

  二部は「冬が好き」から穏やかにスタート。
  次いで久し振りになった「Love Letter」をセレクト。空気が出来て来る。

  ここでやはり往年のXmas LIVEで作詞家の紺野あずさ先生の4行詞に付曲した
  「星のひかり」「聖夜の響き」をメドレー風にお届け。
  讃美歌を思わせる曲と歌詞で徐々に12月っぽい空気に包まれる。

  
  「nude」で淫靡に導き、「Metro」をギター1本で疾走感を持って畳み掛ける。
  この2曲、セトリの曲順を間違えました(汗)が、結果オーライでご勘弁下さい(^^;
  自分のテンポでやれるのがいいな。world感、この領域に辿り着けたのかな。

  この日のハイライトは、specialでモリヤミヤウチ氏が再合体した「イルミネーション」
  サックスが入るとこの曲は自ら羽を広げて舞い上がって行くように思う。
  作者や歌い手やお客様の予想を遥かに越えた所で曲の世界観を見せつけてくれる。
  昔、サックスプレイヤーの片岡さんが入ってくれた時の感動と興奮が蘇ったが、
  モリヤミヤウチ氏の奏でと融合すると、やはり彼の世界観が曲を彩るのが楽しい。

  9月LIVEのリベンジの積もりで挑んだ今回、
  ラストの「St.silence」に辿り着く頃にはそんな事は忘れていた。
  このLIVEをやり切った自分は、間違いなく元相方のサポートのお陰もあって成長した。
  元相方のハモりのないこの曲を、やはり丁寧に歌い紡いだ。
  万雷の拍手の中で長い月日が過ぎった。未来を考えるのは終わってからにしよう。

  encoreは「Studio R/D」。
  無論まつむらあきひろ氏のリズム帯とハーモニー+モリヤミヤウチ氏のサックスが入る。
  何か無茶苦茶豪華やなぁ♪お客様も楽しそうだ。これでいいんだ。これがいいんだ。
  曲終盤のブレイク部では、もちろんお客様を煽っての大合唱だ。
  前回のLIVE時の事で来難くいお客様がいるなら、もう一度音楽のチカラを感じて貰おう。
  その為には来年ももう少し歌わせてもらおう。心密かに思っていました。

  更に一人でもう一曲「鏡の中の東京タワー」を歌わせて貰ってLIVEは終演しました。


 【お客様】

  この日は何と言って大学時代の恩師であるN教授がご友人様とご来場。
  嬉しくて懐かしくて照れ臭くて饒舌になっていた田野は、
  我々を送り出してからパリに留学した教授を訪ねて欧州に卒業旅行した話しや、
  フランスから夢見心地で帰国したら校内掲示板にフランス語単位不足で追試必須と
  名前が出ていたのを、やはりLIVEに来てくれていた学友だったBUN-ITOHさんが見つけ、
  田野君は今欧州では?と心配して実家に連絡くれていた話しや、出るわ出るわ(笑)。
  教授はあまり成績の良くなかった自分を気にかけ声を掛けて下さり、
  某自動車会社への就職が決まった時にはとても喜んで下さったものです。
  辞めそうで(笑)辞めずに勤め上げましたよ!その間途切れることなく、言い訳もなく、
  好きな音楽を続け、今もLIVEという形で継続しています。
  御年85歳ながら矍鑠とされお元気な恩師に、この教え子はどう映ったろうか♪
  帰り際にAlbumを2枚も買っていってくれました(^-^)v

  神戸からは作詞家のK藤さん、愛知からはO野さんが駆け付けて下さりました。
  田野の曲を歌う演歌の橘和希さんもご自身のLIVEを終えてご来場。
  太陽倶楽部レコーディングスから加藤さんもレイコちゃんも駆け付けてくれた。
  前回あんなことがあったのに突発欠席はあったもののほぼ満員御礼♪
  ありがとうございました。


 【新曲】

  「snow flake」
  直訳すると雪の欠片かな。
  雪の結晶を意味しますが、詞的に訳すとひとひらの雪でもよいようです。
  どう捉えるかは聞き手様の自由。各々の心象風景に照らしてお聴き下さいね。
  とても反響がありました。皆さんの中に残っていく曲になりそうです。よかった♪


 【アンケート】

  今回はダントツでサックスの入った「イルミネーション」と
  新曲の「snow flake」がご支持を戴けました。
  「あの日の少年」も「Love Letter」も「古い映画の物語」や「nude」「Metro」「冬が好き」、
  「プラタナスの坂道」やencoreの「鏡の中の東京タワー」もご好評戴けたようです。
  この時期限定の紺野先生の4行詞も反響ありました。
  まつむらあきひろさんでは「窓辺の花」が人気でした。声や衣装等にも言及してくれて、
  モリヤミヤウチ氏とのユニットも大好評でした。徐々に浸透してきた感じがしますね♪


 【所感】

  LIVE後は清々しい達成感で溢れていました。よかった〜。
  でも前回の事で来難くなったお客様や前回初めてだったお客様はゴソッと来ていない。
  ほぼ満席とはなってくれたものの、そこを見落としてはいけない気がします。

  人様からお代を頂戴した上に人様のお時間を費やして足を運んで戴く・・・
  LIVE興行の意味を改めて考えさせられました。
  それはステージに上げる人選も含めて主催者の責任でもあるかと思われます。
  LIVEの冒頭に田野は改めてお客様に向かってお詫びを入れました。
  元相方のこれまでの功績への感謝と、未来をどう組み立てるか、は別次元なんですね。

  一つの時代が終わり過去になった・・・そういう事かもしれません。
  同年齢の彼が過酷なバイトで疲弊気味なのを、ちゃんと音楽で稼げるようにと、
  アレンジでもLIVEでも彼に拘った田野が大きなお世話だったのかもしれません。
  でもAlbumに、YouTubeに、確かに彼が向き合ってくれた田野の音楽が
  しっかり刻まれて残っている。この事実は永遠のもの。そして宝物です。
  他でまだステージに上がるなら、お客様の思いを軽んじず頑張って欲しいものです。

  1月に半年に1回の循環器系の定期検診があります。
  これを乗り越えて次の8月の検診迄の時間を頂戴出来たなら
  取りあえず2回、LIVEを組めるよう準備しています。

  2025年も何とか歌い紡ぐ事が出来ました。特に今回、出来てよかった♪
  来て下さったお客様。まつむらあきひろさん。モリヤミヤウチさん、
  曼荼羅スタッフの皆様。遠く近くから応援して下さった方々も、
  2025年もありがとうございました m(_ _)m


                                 田野ユタカ