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田野ユタカのLIVE後記−11

中伊豆 第2回 ぞうのあしあとLIVEコンサート♪ を終えて
2002年10月19日


 約半年の間に色々な事がありました。
 10/19…とても気持ちよく、とてもやり易い環境で、
 今まで経験したイベントLIVEの中でもトップクラスに
 行き届いた真心の手作りLIVEだったと思います。
 それもこれも、中伊豆の「西岡恭蔵さんを愛する」=「音楽を愛する」方々の、
 情熱とロマンの成し得た事…。
 そんな中でやらせて頂けた事を本当に感謝しています。
 よくぞ田野に声をかけて下さいました。私は幸せ者です。

 西岡恭蔵さん(=ぞうさん)が陶芸家の天野さんのご縁で、
 割烹旅館しもむらさんでLIVEをされ、1999年にぞうさんが亡くなられ、
 ぞうさんの「歌を愛する心」を継承していこうと、
 大塚まさじさん達による「第1回 ぞうのあしあとコンサート」が
 中伊豆の町営プール駐車場を会場に300人規模で昨年催されました。
 しかしそれは主催者としてLIVEイベントをこなすという、
 客席側で楽しむ事とは対極の部分で忙殺され、
 LIVEそのものを聴く事もままならなかったそうです。
 歌を愛する恭蔵さんの意志を継承しようというイベント自体は大成功でしたが、
 宣伝、段取り、お客様対応、駐車場整理、出演者アテンド、音響、照明、採算、
 JASRAC交渉等、イベントの裏では大変な作業があります。
 スタッフの皆さんはヘトヘトに疲れてしまったそうです。

 「もっと小規模でもいいから、イベントの主旨に沿って、
 自分達も楽しめる催しに出来ないものか…」 そう思っていた矢先、
 今回実行委員長だった小川さんが、
 たまたま音楽嗜好が一致するネット仲間の梅本さんを通して田野を知り、
 4月の吉祥寺でのアルバム発売LIVEを見て気に入って下さり、
 つづく5月のパ−ムスプリングLIVEにも、
 わざわざ八ヶ岳まで駆け付けて下さいました。
 直後「田野さんに是非!」という打診を戴いたのです。
 6月後半、Joseさんと二人で中伊豆に顔合わせと打ち合わせに行きました。
 その時に感じたのは、小川さん以外の方々にとっては「田野さん?誰だろう?
 どんな歌を歌うんだろう?」という不安が当然あったという事です。
 小川さんの熱烈な推薦と、我々との会話だけを頼りに
 「この人達にお願いしてみよう」という結論になり、
 10月19日(土)に割烹旅館しもむらさんの座敷で50人規模の
 「第2回ぞうのあしあとLIVEコンサート」が催される事が決定したのです。

 この方達の期待と信用を裏切ってはいけない。
 西岡恭蔵さんの名前で来る人達も裏切ってはいけない。
 でも田野は田野でなくてはならないし、田野でしか有り得ない。
 田野の歌で、ぞうさんの「歌を愛する心」の継承を体現する…出来る筈だ。
 恭蔵さんに近かった方々が「田野に…」と言って下さったのだから…。
 根本に流れているものは同じ筈。
 人が音楽に感動する動機に、いかほどの差があるものか…。
 幸い充分な準備時間があったし、田野は平然としていました。
 でも…当日判りました。プレッシャーあったんだってこと…。
 最後の方ではみっともない面もお見せしてしまいましたが、もっと正直に言うと、
 あの瞬間、会場のどこかで見てくれていたぞうさんが笑ってくれたような…
 お会いした事もない西岡恭蔵さんが、
 はにかみながら拍手をくれたような不思議な感覚があったんです。

 選曲はかなり悩みましたが、当日のリハで流れと空気をつかみ、
 正にぶっつけ本番で全員でセッションするぞうさんの曲をどこに配するかを決定。
 LIVEは二部構成とし、「海の音が聞こえる」で導入し、
 2曲目で「CANVAS-TOP」を投入、「Dear Mermaid」と続けます。
 
新曲は以前から構想を練り、この日に歌い卸した伊豆の曲「天城中伊豆誘い旅」
 そして「冬が好き」を歌ってゲストのWATARUさんへつなぎます…。
 彼は新曲の「バンバンブルース」と、田野が好きな「Love&Peace」を歌ってくれ、
 その後3人で、ぞうさんの「ぷかぷか」をセッションして一部は終了。

 二部は「ブルース色の雨に濡れてる」で導入。「十二単」と配した後、
 「瞳を閉じて過去を撃て」「赤い月の夜」「背中合わせ」と続けてみました。
 ラストは悩みに悩んだ末、久し振りの曲「少年の目をしていた頃」を歌いました。
 最後まで競り合った対抗馬の曲名は…おっと、内緒内緒!
 要はお届けしたプログラムが10/19のベストセレクト!もぉーいっぱいいっぱい!
 アンコールの「NEGURA FAR AWAY」の後に、再びWATARUさんも登場し、
 皆で歌った「グローリーハレルヤ」は…ある方のリクエストで知り、
 ある方に原曲の音源を戴き、そのうち好きになって歌いたくて歌ったぞうさんの曲。
 大合唱が嬉しかったぁ!
 いつまでも歌っていたかった…いつまでもその場所にいたかった…
 でも…待ち焦がれた時は束の間の夢…終わっちゃったね…でも心から笑えたよネ!

 様々な人が色々な事を言うかもしれません。
 でも、生涯忘れられないLIVEの一つになった事、
 かけがえのない思い出となった事は間違いありません。
 2002・10・19…中伊豆に集まって下さった皆さんお一人お一人と、
 主催者の小川さん、天野さん、しもむらのご主人と女将さん、
 出演者のJoseさん、WATARUさん、最高の音響空間を作ってくれたROKUさん、
 携わって下さった全ての方々に改めまして御礼申し上げます。
 本当にありがとうございました!
 終わったら…ぞうさんのファンになっちゃいました。

 皆さんの笑顔もとても素敵で…そいつが…すんげ〜嬉しい秋一日でしたぁ(^^)/


  PS.翌日、大きなソイとメジナが釣れました!伊豆、大スキ!


                                           おしまい