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田野ユタカのLIVE後記−51

田野ユタカ LIVEツアー '09秋 八ヶ岳

“つれづれ独り語り'09”

於:八ヶ岳“Palm Spring”
2009年9月25日(金)
出演:田野ユタカ
音響:谷岡まさき



 【八ヶ岳LIVE】

 パームスプリングが通常営業をしなくなってからというもの、LIVEのブッキングとか、
 打ち合せするタイミングが、ちっと難しいと感じていたけど、チーフの方から連絡をくれた。
 最近よく寄らせてもらっている、近くの「美ら時間」さんからの問い合わせがきっかけだ。
 25年もの間、欠かさず続けてきた八ヶ岳LIVE!待ってくれている人がいるってありがたい。
 そして少しずつでも新しい人が来てくれて、ファンになって頂けるからこそ紡いでこれた。
 シルバーウイーク直後の平日の金曜。それでも多くの方が高原の秋に集ってくれました♪


 【構成】

 「つれづれ独り語り」というLIVEを年に一度は組んでいる。
 最近は八ヶ岳LIVEをそれに当てている。全て一人で、ギター1本でやり切るLIVE。
 選曲は季節感を意識しつつも、かなりマニアックになる。でもそれが楽しい♪

  〜 一部 〜
 オープニングから意表をついて、新曲の「仙人小屋から星を仰いで♪」を投入。
 息もつかずに「高速旅行〜ハイウェイトリップ♪」に持っていって流れを作った…つもり(笑)。
 久しぶりの秋の曲「もう…♪」は昔の人気曲。一時代は中枢を成していた作品、新鮮だ。
 「葉山さんせっと♪」…8月の東京LIVEでも久しぶりにやった。愛情は平等に?
 この歌はパームの鈴木夫妻にとって思い出の曲になっている事を、知る人も今は少ない。
 8月LIVE時の新曲「花火♪」を一人バージョンで歌ってみる。う〜ん、この曲、育つかも。
 「いえすたでい♪」も久しぶり。英語が挟まる曲だが、以前より発音がいいとか悪いとか(笑)。
 茅ヶ崎パシフィックホテルの曲「モノクローム♪」は超マニアックな選曲。
 そして「夏色のドレスで♪」と、最後はバラードで紡いだ第一部でした。

 〜 二部 〜
 二部は「めっせーじ♪」からスタート。次いで八ヶ岳では初お披露目の「久々野の子守歌♪」。
 18歳の夏の終わりに、佐藤房夫さんと作った曲「帰郷♪」もしっくりハマりました。
 そして「Love Letter♪」へ…お客様し〜ん…が嬉しい。下手でも直筆で伝えたい思い。
 「心紐〜きずな」も、昔のLIVEでは中枢にいた作品。自分で新鮮に感じるってのもいいね!
 「海の見える部屋♪」。モノクロームと共に、最も八ヶ岳に合わなそうな曲を敢えてセレクト。
 そんな曲達をも抵抗なく受け入れてもらえるだろうか…どうだったかな(冷汗)。
 「その角を曲がれば♪」季節は春の曲だけど、パームによく似合う気がする作品。
 そしてLIVEの最後には、お約束の定型美「約束♪」をセレクトしました。
 大合唱が嬉しかったです!如何でしたか?


 【アンコール】

  さあ、やるぞ!第三部!ユンケルも飲んだし(笑)。
  まず、「ブルース色の雨に濡れてる♪」「朝を待ってる♪」「CANVAS TOP♪」とたたみ掛ける。
  
「CANVAS TOP」では、この日PAで頑張ってくれたまさき君をステージに上げちゃう(笑)。
  大丈夫。音響はペンションポプリのKENさんがバックアップしてくれる。
  まさき君は彼の息子さんだ。お父ちゃんがこの日、自分のBANDのリハがある為、
  まさき君が大活躍。でももうKENさんが戻って来ている。若者よ!君も楽しめ!

  田野がビールを飲む間、そのまさき君が2曲つないでくれた。Goodだ!将来が楽しみ♪
  そして何と今日は超久しぶりなせおしんじ君がいる。彼にも1曲披露してもらう。
  相変わらず?ん?前よりパワーアップ?お互いが刺激になり、音楽を心底楽しみ合える!

  ビールを空けた田野が、赤ら顔で(笑)再びステージに戻り、
  「郡上恋歌♪」「京都:紅♪」と抒情系を紡いでいく。
  ピミエンタのさっちゃんを呼んで、「四万十川♪」も歌っちゃう!ていうか歌いたかった!
  そして最後は、昔パームをモデルに作った曲「NEGURA FAR AWAY♪」でお疲れさん!
  2人を挟んでも、いつもと変わらぬ曲数のアンコール=リクエストコーナーでした(笑)。
  声はもうかれまくりです。ビールおかわり♪


 【新曲】

 「仙人小屋から星を仰いで♪」
 八ヶ岳では知る人ぞ知る仙人小屋をモチーフにした、久しぶりの八ヶ岳ソング。
 田野が行き始めてからも、八ヶ岳高原はすごく変わった。色々な事もあった。
 でも「約束」にもあるように、山は…そして澄んだ空気の夜に見える星空も、夕陽も、
 何も変わっていない。そこにこの地を愛した原点があるはず。ならば、
 自分たちの心が貧しくないか、小さい生き方をしていないか、
 もう一度考えてみるか…てな感じの曲。どうだったでしょうか?


 【エピソード】

 ☆美ら時間のテラスで
  パームが通常営業をしなくなってから、喫茶店好きの田野の居場所となっているのが
  近くにある「美ら時間」さん。沖縄ご出身の奥さんのセンスとお料理と、
  笑顔の素敵なご主人の醸し出す空気感が心地いい。元々はtsukoさんが教えてくれた店。
  そんな縁もあって、LIVEの翌日は大山山荘に集っていた田野サポーターも大挙ご来店。
  でも今はここが新しい出会いを生んでくれ、口コミ発信基地となってくれている。
  今回LIVEレポートをお願いしたゆかりさんも、ここの常連という縁でLIVEに来てくれた。
  営業をしなくなったパームに代わり、田野のCDもここに置かせて頂ける事になった。
  「出会いの数だけ別れがある」のではなく、「別れの数だけ出会いもある」と考えられる、
  そんな美ら時間さんのテラスで、今後の田野は煙草を吹かしている事だろう(笑)。

 ☆プチペンションポプリさんの親子三代サポート
  この日の音響はポプリのKENさん。何せ元プロのBassmanだし、気心も知れてるから、
  大安心…と思ってたらBANDリハが重なってて、ご子息のまさき君が緊張気味に音響担当。
  でもお客様からの「聴き易いよ」との賛美の声!彼は終始嬉し恥ずかし照れ臭そう。
  KENさんが戻ってくれてからは、アンコールでまさき君をステージに上げちゃいました。
  それを目を細めて嬉しそうに見ていたのが、KENさんのお父さん=まさき君のお爺さん!
  打ち上げも最後までいらして、ファンキーでノリノリでしたネ!

 ☆田野八ヶ岳LIVEケーキ
  
  michiさんがやってくれました。仏蘭西屋さんに特注してくれたオリジナルケーキ!
  それにしてもこのケーキ、どうよ?やるよね〜、パティシエ前島ちゃん!

  翌日の美ら時間さんに集ってくれたお客様に振る舞われ、「美味しい!」との評判で、
  仏蘭西屋さんの場所をやたら訊かれました。
  いい仕事してるから、またお客さんが増えちゃうネ!


 【お客様】

 今回も…山梨、東京、神奈川、長野…そして静岡、愛知、九州は福岡から、
 田野サポート隊の方々が顔を揃えてくれました。九州のマダム育子さんは、
 実は半月板損傷で膝の手術をされ、この日を目標にリハビリを頑張られての参加でした。
 お姿を見た時、じ〜んとくるものがありました。名古屋までは息子さんが、
 名古屋からはみえはるさんがエスコート。人から人へ、音楽のバトンが繋がれていきました。

 客席には、何と御歳96歳になられるという、大山さんのお母様もLIVEにご参加下さり、
 田野のLIVE参加者の歴史に新たな1頁を刻んで下さいました。背筋をスッと延ばされ、
 柔かくて知的で品のよい立ち居振る舞い。お帰り際にお言葉を掛けて頂き、田野も恐縮。
 皆さん感動。この日一番の人気者でしたネ!

 更に客席には身延の歌語りの君、山本晴美さんが!う〜ん、やられた!サプライズ!
 11/28(土)に、彼女の歌語り「おばあちゃんの手紙」が、酒蔵ギャラリー六斎で行われるが、
 田野ファンなら、きっと彼女の歌語りは心の深い処に染みてくるだろう。
 彼女のブログはこのHPからLINKされているので、一度は体験して欲しいものです。
 彼女のメッセージを受け取ってくれさえすればいい。後は受け手の自由でいい。
 でも田野が彼女をリスペクトする理由が、きっとお判り頂けると思う。

 そして更に、5年前の仙人小屋LIVEを仕切って我々を標高0.8マイル集めた伝説のシンガー
 せおしんじ君が、かわいいお嫁さんと娘さんを連れて八ヶ岳に戻って来ていた。
 仙人小屋の隣に「自然屋」という、完全自給の自然食材のお店をオープンしたとの事。
 田野の来訪を聞きつけて久しぶりにLIVEに来てくれました。
 折しも用意した新曲が仙人小屋を背景にした曲。その仙人小屋を田野に教えたのが彼でした。
 運命を感じて、翌日早速食べに行きました。きのこうどんもコーヒーも美味しかったぁ〜♪


 【所感】

 どれだけ皆さんにパワーと勇気と感動をもらった事か…
 だからその分、絶対にお返ししたい。今回の田野のメッセージは、
 新曲の歌詞そのままです。よく考えたらつまらない事、くだらない事で、
 人は大切なものを失う時がある。山に学ぼう。山に抱かれよう。全てを許そう。
 いつか笑い話に出来たら、その方が豊かな人生…判り難い理屈や意地なんか捨てちまえ!

 今回もお越し戴いた全ての方々、遠く近くで来れずとも応援して下さった方々。
 鈴木チーフ、みきちゃん、ポプリさん、美ら時間さん、自然屋さん…そして八ヶ岳の神様!
 ありがとうございました♪きっとまた音楽で集いましょうネ♪


                                 田野ユタカ