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田野ユタカのLIVE後記−57

田野ユタカ LIVE '11 初夏

“Love Letter♪”

於:西荻窪“奇聞屋”
2011年5月4日(水)

出演:田野ユタカ
 with Jose有海  音響:加藤明



 【LIVEコンセプト】

 空前の大災害が、人災と相まってまだまだ多くの方々が苦しんでいる。
 そんな中、いち早く決行を決意していたLIVEだったが、
 それからもまた随分と時間が発っていた。
 今回は…音楽のチカラを信じよう。音楽を普通に楽しもう。
 そこから新たな1歩を踏み出そう。共に生きよう!
 そんな思いを込めたLIVEになりました。
 LIVEコンセプト曲は「Love Letter」は変えずに、自粛ムードで、
 出掛ける事にもためらわれたこの2ヶ月から脱皮し、
 好きな音楽に浸ってひと時の夢時間を共有し、
 明日から現実を受け止めつつも普通に日常を回していく。
 選曲も普通。LIVEも普通。普通を取り戻す事がコンセプトになっていました♪


 【構成】

 この季節ならではの選曲と新曲と…新旧織り交ぜての構成で、
 奇をてらわず、力まず、押し付けず、「ふつう」に
 つまりいつも通りの?構成です。

  〜 一部 〜
 オープニングは「風になる♪」。歌い込む程に好きになる曲。
 そして「No-One in the Beach♪」「メトロ」という導入です。
 ご挨拶後に新曲「5月になれば♪」をサラッとご披露して、
 青春歌謡「だけど瞳は空を見ている♪」と続けます。
 「十二単♪」「ガラスのマドンナ♪」で紡いで、
 一部のラストには「約束♪」を配しました。濃かったなぁ(笑)

 〜 二部 〜
 二部のソロコーナーは、LIVEタイトル曲「Love Letter♪」を。
 そして京都の曲「栂ノ尾小径♪」。「鏡の中の東京タワー♪」もお届け。
 割と自分的には珠玉のラインナップかな?(笑)如何でしたか?
 Joseやん再合体後は「チャイナ・チャイナ・チャイナ♪」でノリノリか?
 と思わせて「nude♪」でシーンとさせ、
 「ジェッダの風♪」「オブラート♪」でヒートアップします。
 ラストバラードには「Real Road♪」をセレクトしました。
 如何でしたか?

 〜アンコール〜

  「芝居仕掛♪」と「CANVAS TOP♪」でヒートアップ。
  そしてこの日はもう1曲「主のない部屋」をお届けです!

  あたたかい空気感の中でLIVEは終演しました♪


 【新曲】

 「5月になれば♪」
 力まず、押し付けず、奇をてらわず…普通に、自然に。
 実は3〜4パターンの新曲が出来ていたのだけれど、
 セレクトしたのは最もシンプルで素直だったこの曲。
 伝えたかった思いは「寄り添えば 生きられる」だけです。
 季節が変われば気分も変わる…まして緑萌える5月なら尚更。
 気持ちが前を向けたり、勇気が出たりするかもしれないよ。
 無理なく、ゆっくりでいいんだから、歩き始めようよ…

 田野はせめて、皆さんが寄り添える音楽を発信し続けたいです。
 有しゃんの、これまた素直なハーモニーがしみました。


 【エピソード】

 何といってもこの日は、
 いつも音響やレコーディングでお世話になっている、我らが加藤さん。
 彼がレコーディングエンジニアを務めたアルトサックスの大御所
 ポール・ウインターさんのアルバムが、見事米グラミー賞を受賞した話題。
 名刺代わりに持ってきたアルバム数枚はあっという間に完売し、
 急きょ予約販売を行う盛況ぶり。嬉しい仲間の快挙に、
 お客様がとても素直に反応してくれたので、またまた感動♪
 この日は田野よりも多くサィンをしていました(笑)
 音響さんの方が人気のあったLIVE(爆) これもまた楽し♪
 田野は本当に「支えて下さるスタッフとお客様」が自慢です!


 【お客様】

 岩手、宮城、福島、茨城・・・
 それぞれに所縁のある方々が、各々の思いを抱えながらも、
 少し勇気を出して聞きに来て下さいました。
 そのような影は億尾にも出さずに、音楽を楽しんで下さいました。
 だから田野は、精一杯普通のLIVEを普通にお届けしました。
 穏やかな、柔かい笑顔でお帰りになるお客様お一人お一人に
 ご挨拶をさせて頂き、お見送りをした後、一抹の寂しさと、
 彼ら彼女らにまたお会いして、楽しい時間を共有したいと、
 心底思いました。それが田野のモチベーションである事を、
 改めて思い知った夜でした。ありがとうございました♪


 【アンケート】

 アンケートでは今回も、アンコール曲も含めた全曲に
 票が入ってくれました。
 どの曲も誰かの心に響いてくれたという実感は正直嬉しいです。
 人によって好みは本当に様々なのに、共通で好きな曲もあって、
 似たような心象風景もあれば、全く異なる場面もお持ちで、
 皆さんの人としての歴史や個性が誠実ににじんでいました。
 今回最も評判を戴いた曲は「風になる♪」「十二単♪」
 そして新曲の「5月になれば♪」でした。
 いつも本当にありがとうございます。
 次回のリクエスト曲もしっかりインプットしましたからネ!


 【所感】

 震災以来、誰もが知らず知らずの内に緊張し、ストレスを抱え、
 だから田野もJoseさんも身体のあちこちにその歪みがありました。
 リハの時には「首の廻らない二人 汗」だった我々ですが、
 本番では首も廻り、背筋も伸び、音楽と、皆さんと向き合えました。
 皆さんは少しの夢空間の余韻と笑顔を持ち帰り、
 明日からまた現実にきちんと向き合って行くと話してくれました。
 田野はそんな皆さんをリスペクトし、誇りに思い、
 田野は田野の現実に戻って行きました。
 皆さんが日々を生きておられると思うと田野は頑張れます。
 この空間を共有出来る限り、一緒に生きて行きましょう!
 運命は時として不公平でも理不尽でもありますね。
 でもこのLIVE空間だけは、田野と皆さんとの特権です。
 寄り添えば、きっと生きられる。ゆっくり歩いていきましょうネ!
 ご来場頂いた方々、
 そして来れずともいつも遠く近くから応援して下さる皆さん♪
 ありがとうございました!
 きっとまた、音楽でお会いしましょうネ♪


                田野ユタカ