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田野ユタカのLIVE後記−59

田野ユタカ LIVEツアー '2011秋 八ヶ岳

“避暑地の恋”
於:八ヶ岳“Palm Spring”
2011年9月30日(金)
出演:田野ユタカ
ゲスト:せおしんじ



 【八ヶ岳LIVE】

 今年の場合、8/末に終わる筈だった仕事上の大きな会議での決済が9/末に延び、
 その時点でリハの時間がほとんど取れない状況でのLIVEを覚悟した。
 でもそんな事はこれまでだって幾度となく越えて来たことだ。
 大切なのは、続けて来たこと…そしてこれからも続けて行くこと。
 車を走らせ、進路を西に取る。コースはいつもの中央フリーウェイだ♪
 右に見える競馬場。左はビール工場…ん?最近は看板が出てないぞ?
 全てが昔通りではないけれど、山は今でも昔のように…俺達の記憶にあるまんまだろうか?
 さあ、行くぜ今年も♪八ヶ岳LIVEに♪


 【構成】

 「避暑地の恋♪」は昨年の八ヶ岳LIVEでの新曲。この時期の、雨の避暑地の記憶だった。
 そんなシンプルでまんまのタイトリングをあえてセレクトし、構成は楽しく悩んだ。

  〜 一部 〜
 オープニングは「仙人小屋から星を仰いで♪」で導入。
 続いて一人では珍しい「Dear Mermaid♪」をご披露。アルバム収録曲も少しはやらないとネ!
 更に今年5月の新曲「5月になれば♪」、秋の定番「帰郷♪」と続けました。
 新旧織り交ぜた選曲が自分には新鮮でしたが…さて?
 次いではこの9月に結婚したとある少女…いや、今や立派に成長したあるお嬢さんに、
 田野のMarriage Song「嫁ぎゆく君の為に♪」を捧げました。久しぶりの曲…しみじみ…。
 更に、今回の京都ソングシリーズは「京都つれづれ♪」をセレクト。一人では珍しい?よね。
 続いてはこれまた超久しぶりの曲「千の傷と引き換えても♪」…
 八ヶ岳初披露…だけど、東京のファンの方もほとんど知らない?よね?
 そして一部のラストには、お馴染みの「約束♪」を選んでちょっと休憩です。

 〜 二部 〜
 二部は今回のテーマ曲「避暑地の恋♪」からスタート。次いで「鏡の中の東京タワー♪」。
 更に8月の新曲「あの夏の二人♪」を淡々と。そして最近人気の「花火♪」と続けます。
 ここで八ヶ岳初披露の、田野には珍しいカバー曲「バランタインの日々♪」…甲斐BANDの曲。
 そして新曲の「ダークサイド♪」をここに配し、「ブルース色の雨に濡れてる♪」と紡ぎます。
 ラストには、思い入れの深い「少年の瞳をしていた頃♪」をセレクト…これも久しぶりの曲。
 八ヶ岳では初めての曲が多かったけど、受け入れてもらえたかな?どうだったかな(冷汗)。


 【アンコール】

  さあ!第三部だ!高麗人参ドリンクも飲んだし(笑)。
  まずは「高速旅行♪」、「背中合わせ♪」と滑り出し、気分は上々♪
  チーフのリクエストに応じて「綺麗事のマジシャン♪」とたたみ掛ける。
  「葉山サンセット♪」では、チーフ自らエピソ−ドをカミングアウト(笑)。

  ここでこの日、仕事で仕込みが出来ない鈴木チーフの強力助っ人で、
  この日厨房を仕切ってくれていた盟友“せおしんじ”さんをステージに…
  「日本人♪」「ゴーイングマイウェイ♪」等々、独特で棘のある曲を
  サラッと嫌みなく、むしろ説得力をもって歌いあげてくれた。
  正直この歳で…励まされたぁ〜!!!
  バトンを再び受け、せお君のリクエストに応えた田野は「四万十川♪」を歌い、
  最後の最後に再び「約束♪」を、客席との大合唱バージョンで締めました。
  あ〜、楽しかった♪


 【新曲】

 「ダークサイド♪」
 とあるファンの方が、田野の歌に潜む光と影の部分をアンケートに表してくれた。
 その言葉の響きとトーンが田野の中で発酵し、このタイミングで出来てきた曲。
 八ヶ岳には合わないかもしれない曲。
 昔と違うのは、あえてそんな曲もセレクトするのが最近の八ヶ岳傾向(笑)。
 お客様に合わせるのではなく、光も影も、
 同じ人間の中に潜む魂の一部として…歌い伝えるという感覚かな。
 どうだったでしょうか?


 【エピソード】

 ☆Yah-chanの結婚
  八ヶ岳の音楽仲間“ピミエンタ”のみっちゃんの娘さんで、
  かつて田野のLIVEレポートも書いてくれた
  “マジョラム小”こと“Yah-chan”=“やよちゃん”が、この9月に結婚をしたそうな。
  ご本人は既に嫁ぎ先の伊豆七島の御蔵島だったが、Marriage Songを歌ってあげたかった。
  中学生の頃から知っていたやよちゃん…思春期には色々な事があったのだろうけれど、
  自らが探し当てた生き方と生涯の人…祝福したかった。思いを伝えたかった。
  おめでとう!やよちゃん!お母さんに代理で(笑)聴いて頂いた。

 ☆自然屋ケータリングサービス
  アンコールにも登場してくれた“せおしんじ”さん。
  2年前に師匠である仙人小屋の仙人から、その敷地内に自然屋という店を開く事を許され、
  春は山菜、夏は川魚、秋は茸、冬は鹿肉と、本当に山の恵みだけを
  とびっきり美味しい料理にして出してくれるお店を出したんです。
  素敵な奥様と、愛らしい娘さんにも恵まれ、彼は彼なりの彼らしい生き方を、
  音楽を通して張り通している。張り通した奴はかっこよく、穏やかでさえある。
  そんな彼が、仕込みが出来ないチーフに代わり、出前ケータリングで“自然屋”の味を
  田野のお客様に振る舞ってくれた。ありがとう。嬉しかったし、ホント美味しかった♪
  皆さん!きのこ汁、如何でしたか?


 【お客様】

 今回は期末月末週末の金曜日…直前まで努力して下さった多くの皆さん。
 そのお気持が痛い程に伝わります。ありがとうございました。
 実際に来れた方は少なかったかもしれませんが、
 来れた方だって、本当にようよう辿りついた空間だったんですよね。
 山梨、長野からはもちろん、静岡、愛知…茨城からは日帰りの方もいらっしゃいました。
 だから全力でLIVEしました。声が擦れてみっともなくても、歌わずにはいられませんでした。
 美ら時間さんも、風音さんも、本当にいつもありがとうございます。
 お一人お一人に、より近しく親しく歌い掛けられた…かな?


 【所感】

 改めて頑張ろう…そう思わせてくれたLIVEでした。
 次はもっと入ってもらえるよう…次はもっと感動してもらえるよう…
 震災や台風や、放射能汚染…この国で生まれ、この国で育ち、この国が大好きだから、
 負ける訳にはいかないですよ、皆さん!
 自分のやれる事を、足元をしっかり踏みしめましょう!
 そうしてまた音楽で集える事が、この国の復興につながって行くんです。

 期待されたアルバム…まだ未完で申し訳なかったです。でも一人が頑張ってもダメなんです。
 皆さんが来てくれるからLIVEが成り立つように、仲間の協力があってこそアルバムも出来る。
 でも彼ら彼女らにも暮らしや事情がある。条件が整う瞬間を逃さない事が大切ですが、
 当たり前と思っては…無理をさせてはいけないんです。だからもう少し待って下さいネ!

 今回もお越し戴いた全ての方々、遠く近くで来れずとも応援して下さった方々。
 鈴木チーフ、みきちゃん、風音さん、美ら時間さん、せおしんじさん&自然屋さん…
 そして八ヶ岳の神様!ありがとうございました♪きっとまた田野はここで歌いますからネ♪


                                 田野ユタカ