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田野ユタカのLIVE後記−62


田野ユタカ 八ヶ岳 LIVE '12
−2ndアルバム"飛行灯"発売記念ー
“夢吟2nd in 八ヶ岳”


於:八ヶ岳“パームスプリング”

2012年7月7日(土)

出演:田野ユタカ with Jose有海 
 音響:加藤明



 【八ヶ岳 LIVE '12 夢吟2nd】

 八ヶ岳でのアルバム発売LIVE…そこに集ってくれた多くの方々に支えられてきた。
 だから早く届けたかった…夢吟2nd。
 アルバム発売のお披露目LIVE。今回は八ヶ岳では久しぶりにJose有海さんを帯同。
 何と東京から音響の加藤さんまでが自前で駆けつけてくれた。
 迎えてくれるチーフことジョニー鈴木さんやみきちゃん、
 山の仲間達と全国から集ってくれる面々。
 雨の予報を覆しての晴れ間、星も見えた。舞台はこれ以上ない形で整ってくれた。


 【構成】

 今回は5月の東京と敢えて近いプログラム。
 そりゃあそうだよ、アルバム発売(笑)。
 そこにJoseさんがいてこその、普段の八ヶLIVEではやらない曲達を散りばめます。

  〜 一部 〜
 オープニング曲はやはり「夢吟」。
 2曲目、3曲目は「Love Letter」「鏡の中の東京タワー」といったアルバム収録曲。
 ここでJoseさんが合体して「冬が好き」、オカリナ曲「郡上恋唄」…アルバムの曲が続く。
 少し趣を変え、1stアルバムから「ガラスのマドンナ」「十二単」をwith Joseさんバージョンで。
 八ヶ岳のファンの皆さんは、Joseさんとのバージョンで聴くのは初めてですよネ!
 そしてまたアルバム収録曲に戻って「僕が君に想う事」を一部のラストに据えました…

 〜 二部 〜
 二部はスペシャルゲストのジョニー鈴木さんの登場で盛り上がります。
 最新曲「夕暮れ」を熱唱…聴き入るお客様、聴かせるジョニー。空気が深く柔かくなる。
 ここでJoseさんと共に登場し、ジョニー鈴木さんとのコラボで「葉山サンセット」だ。
 この選曲は、LIVEを決めたその日に、ジョニーさんから早々にリクエストされていた。
 完ハモを目指すジョニーさんに、所々Joseさんの3声が絡む。かつてないバージョンだ。

 ひとしきり盛り上がって来た第二部。さぁ一気に行こうか!
 そこから「1009」、対極の「京都つれづれ」、タイトル曲「飛行灯」とCD収録曲を紡ぎ、
 「だけど瞳は空を見ている」、「芝居仕掛」、「ジェッダの風」と畳み掛ける構成。
 この辺りの曲は独りではやらないので、Joseさん帯同ならではのラインナップ。
 八ヶ岳の皆さんには初お披露目であると同時に、ギタリストJose有海さんの真骨頂だ。
 だけどラストは、やはり「約束」を客席と大合唱で締めくくった夢吟2nd!如何でしたか?


 【アンコール】

  今回は「CANVAS TOP」をかました後、
  全くもって迷惑な思いつき(笑)だったであろう、客席にいたAをステージに呼び込み、
  Joseさんとの間を立ち位置にして「NEGURA FAR AWAY」と「背中合わせ」をセッション。
  今は仕事が忙しい盛りで、日頃ギターなんかとても弾く時間はない彼だが、
  本チャンLIVEでの共演・・・ちょっと夢だった。嬉し恥ずかしだったが、
  何故か彼が登場すると、客席が一気にカメラの砲列・・・すごかったなぁ。
  お、俺のLIVEなのに〜(笑)。幸せな時間でした。


 【新曲】

 今回は新曲をやりませんでした。未発表の曲自体は余裕であったのですが、
 アルバム曲を中心に、Joseさん合体ならではの選曲での構成…
 無理やり入れると、流れが不自然になる…との判断です。ご了承下さいネ!



 【エピソード】

 ☆別称"肋骨イタタタタLIVE"♪

  ご心配をお掛けしました。
  去る5月の金環日食の日の夜、田野は駅で意識を失って倒れ、救急車で運ばれました。
  左前頭部と左胸を強く打ち、幸い頭部は大事に至らなかったのですが、
  左側の肋骨を2箇所骨折し、一箇所にひびが入るという怪我を負い、
  内部の出血により胸の内側に血が溜まる血胸という厄介な症状が出ていました。
  当初は今後どうなるのかの見通しも立たず、不安と焦燥の中で、
  最も直近に組んでいた、この八ヶ岳LIVEの事で頭が一杯でした。
  1週間経って血胸の進行は止まり、長期入院の必要はないとの診断が出ましたが、
  完治は秋頃とも言われ、7/7にLIVEが出来る状態になっているかなどという判断は、
  お医者さんにも判りません。迷惑が少ない早い時期に中止とすべきか否か、迷いました。
  しかし中止すれば、結果オーライとしても後悔しそうな・・・もっとネガティブに言えば、
  もうLIVEが出来なくなるような恐怖の予感があり、払拭する為にも強行を決意しました。
  そこを目標に治療に集中し、その結果をもって皆の前に立ち、その時出来得る精一杯をやる…
  脳天気な程にポジティブな(無責任な?)決断でしたが、どうやらそれでよかったようです♪
  永年の付き合いに免じて?八ヶ岳の神様が微笑んでくれたようです。
  励ましやお見舞い、ありがとうございました。皆さんがいてくれたから頑張れました♪


 【お客様】

  神出鬼没!加藤さん!田野の窮地を救うべく、
  パームに現れた最高のグラミー賞音響エンジニアが、
  音のマジックでパームを最高の音響空間に仕立ててくれました。
  これ、すんごい事ですよネ!本当に嬉しく、心強く、光栄でした。代え難い安心感♪
  今回も地元八ヶ岳高原や山梨県内はもちろん、長野、愛知、静岡、神奈川、東京、茨城と、
  関東中部甲信地方の一円からお客様が来て下さいました。ありがとうございました。
  田野は午前2時頃には疲労と睡魔に勝てず、引き上げましたが、
  例によって打ち上げは朝まで。ギターを奏でて交互に歌うパームスタイル復活でした(笑)


 【所感】

 不思議なものです。
 随分とすり減らした感覚もありますが、心地よい達成感は、自分の中に爽やかにあります。
 やり遂げられたのは、やはり期待し、励まし、待ち望んで下さる方々があればこそです。
 そして今回は10数年振りに、八ヶ岳LIVEにJoseさんが帯同…初期の頃は結構一緒に来ました。
 でも今回は演奏はもちろん、運転やらも含めて、永年の相方にまたも随分と助けられました。
 ジョニー鈴木さんや加藤さんももちろん、CDを置かせてもらっている風音さんや美ら時間さん。
 盟友ピミエンタのお二人、I郷のS戸さん、A夫妻にも感謝します。
 そして八ヶ岳の神様、ご降臨ありがとうございました♪来年も微笑んで頂けるよう、
 田野はまた次の一歩を踏み出せそうです♪


                                 田野ユタカ