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田野ユタカのLIVE後記−69


田野ユタカ LIVE '14 冬

“星のゴンドラ♪”


於:西荻窪“奇聞屋”
2014年1月11日(土)

出演:田野ユタカ with Jose有海 
 音響:加藤明



 【星のゴンドラ】
 昨年作った曲の中でも、自分でもお気に入りの「星のゴンドラ♪」
 ある方の新曲用に書いた詞でしたが、イメージ違いでコンペを外れ、
 「じゃあ」と自分で付曲したら新しい面が引き出され、LIVEで歌ってみたくなった曲♪
 毎年の年初LIVEの、2014年コンセプト曲に選んだのは、
 「冬が好き」でも歌っているように寒い季節なりの花鳥風月の一つとして、
 冬の夜空の凛とした星屑のイメージの中で、新旧の冬の歌達を紡いでみたかったから。
 そう、新旧織り交ぜての冬の心象風景で組み立てたのが今回のLIVEでした。


 【構成】
 冬から早春にかけてのオリジナルソング群を、新旧入り交じりで・・・

  〜 一部 〜
 「Tokyo City Lights」で導入&歌い初め…
 間をおかずに「僕が君に想う事」をここに持ってきました。
 ここで少しMCを挟んで新年のご挨拶後、「Blue Time Scene」を軽やかに・・・
 「冬が好き」で少々落ち着かせて、「nude」で淫靡の世界へ誘う・・・
 ここで「十二単」で妖艶な空気に・・・新曲「確かな痕跡」を次にご披露し、ややシャウト。
 そして一部のラストには「綺麗事のマジシャン」を持って来ました。如何でしたか?

 〜 二部 〜
 二部はソロを少々。「鏡の中の東京タワー」で導入し、適度にほぐれて頂きます。
 京都の歌コーナー・・・今回は「栂尾小径」をセレクトしました。
 これも深野ファミリーで行った京都ツアーで廻った場所が随所に出てくる曲♪
 そして弾き語りラストは「Love Letter」でしっとりと・・・

 ここで再びJoseさんが合体し、LIVEコンセプト曲「星のゴンドラ」でラストへの物語を紡ぎます。
 そして「飛行灯」を続け、冬という季節が醸し出す機微と空気感を揺さぶります。
 佳境導入は「オブラート」でシャウト…そして「ジェッダの風」で異国感と精神世界へ誘います。
 LIVEラストには、自分と皆さんへの応援歌「Fan」を選びました。ホッとして戴きたくて???


 【アンコール】
  「芝居仕掛」・・・ヒートアップだぁ!Joseギター真骨頂♪
  続けて「初詣」・・・同年代のお子さんをお持ちの方、ご油断なく(笑)
  そしてお正月なのでもう一曲「主のない部屋」を歌って、この夜はもうおしまい…です。
  ありがとうございました!


 【新曲】
 今回の新曲は「確かな痕跡」。2014年の創作第一号になります。

 時が経てば忘れられる・・・いや、心の奥を揺さぶるように育ってしまった思い。
 二人が共にあった時間を証明するものは何もないのに、かくも心に残った確かな痕跡・・・
 字にして説明するのは難しいですね!やっぱり曲を聴いてもらうのが一番です(笑)。
 まぁそれを言ったら全てがそうなんですけどネ♪評判が良かったようで嬉しいです!


 【エピソード】
 3rdアルバムの制作着手を皆さんに打ち明けました。
 既に2曲、歌入れを終えています(録り直しもあり得るんですけどね 笑)。
 とにかく動き出さないとあっという間に時間は流れてしまう。
 だからまた長くてしんどくて果てない道のりになるとは思いますが、ゆっくり始めます!
 ひゃ〜!宣言しちゃうとやらざるを得なくなる〜!ま、だから言うんですけどね(^-^;
 お楽しみに〜(^-^)v


 【アンケート】

  今回も広く票が散りました。それぞれの方のお人柄なりを感じ入ります。
  そんな中で一番ご支持を頂けたのは新曲の「確かな痕跡」でした。嬉しいなぁ。
  次いでは「Love Letter」がやはり根強い人気でした。やっぱり嬉しいなぁ。
  そして「ジェッダの風」と「冬が好き」が同票で次点という集計結果。嬉しいよなぁ♪
  お客様お一人お一人との隠れた会話のようなアンケート、いつもありがとうございます。
  本当に励みになります♪


 【所感】
  仕事を考えると結構多難な1年になる・・・とここに書いた昨年。
  仕事を精一杯やってみました。そしてそれでも歌い続ける事をし続けました。
  全ての価値観と優先順位を「音楽を続けられる」事に無意識に軸足を置いてしまい、
  本能で取捨選択をしてきた会社生活。だからこそ誠実に夢中に仕事にも取り組み、
  誰よりも多くの大きい成果も上げ続けて来た分、LIVEの時は音楽に集中しました。
  でも会社の大半の方が価値を置いた方向の選択肢に田野は向けませんでした。
  ここ10年はその方向に良いお話を何度か振って頂いた事、ありがたい事でした。
  でも選べませんでした。LIVEが遠ざかるという直感が、御厚意へ曖昧な返事になってしまう…

  諸々の経緯と事情を経て、田野は仕事の面では年齢的にも本格的にラインを外れます。
  周りの人の不思議そうな怪訝な目線を感じます。中には憐憫に満ちたものもありました。
  販社や後輩達の「何故?」という気持ちが刺さって痛かった。期待に添えず辛かった。
  でもその話しが決まった昨年暮れ、田野は何処かホッとしていました。
  「これで音楽を続けられる」どこかでそう思えて、鏡を見たら笑んでいたかもしれません。

  頭の良い生き方も損得勘定も、或いは選びながら続ける事が出来たとしても、
  一番恐れたのは作った曲達や、それを表現する自分が嘘になる事…でした。
  歌っている曲の内容と自分の生き方が符号しない…皆さんはそれを見抜くと思います。
  そうなったら歌っている意味が全くなくなる。表面を取り繕っても誤魔化せないと思います。
  それは死ぬより辛い事です。だってもう音楽はライフワークになっちゃってるから。

  今回のLIVE…歌いながら皆さんの顔を見渡しながら、
  皆さんに育ててもらった人間「田野ユタカ」を晒して生きる事が自分には尊い…
  格好悪くてもそれを貫き通そう…そう思えました。

  だから…心からありがとう。きっとまた音楽でお会い出来ますネ(^-^)/


                                 田野ユタカ