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田野ユタカのLIVE後記－７６

田野ユタカ LIVEﾂｱｰ '2015秋 八ヶ岳

“君が天使になった秋”
於：八ヶ岳“Palm Spring”
２０１５年１０月３１日（土）
出演：田野ユタカ



　【秋の八ヶ岳LIVE】

　今年はパームの鈴木チーフと中々スケジュールが合わず、ヤバいかなぁと思いつつ
　カレンダーを眺めていると、エアポケットのように目に留まった１０／３１(土)。
　ここしかないと決めた日程は、正に八ヶ岳が秋を終えて初冬の空気になる頃。
　以前１１月に入ってすぐにやった時には、夜は氷点下に冷え込み、霜が降りていたっけ。
　でもこの時期の八ヶ岳の記憶は美しい。裾野の稜線が金色に彩られるのだ。
　うん、悪くないぞ！思い切り秋の歌達に陽を当ててやろう♪

　LIVEコンセプト曲は「君が天使になった秋♪」で行こう！迷ったけど・・・
　２０年前のこの季節に作ってLIVEでは一度も歌っていない曲の封印を解く…
　それは向き合わなければならない事、受け止めなければならない事を避けて通っていては
　自分として生きられない、自分の音楽も出来ない…この秋、敢えてこの曲を軸に据えました。


　【構成】

　そりゃ秋の構成でしょ！
　その中にも１年余の間に作った曲たちも紹介したいし新曲も織り込みたい・・・う～ん

　　～ 一部 ～
　一部は｢木漏れ日の坂道♪｣でスタート。落ち着いた静かな出だし。
　続いてお馴染みの「高速旅行♪」で少し温めよう。
　ここで「柳津・秋♪」を久しぶりに挟む。以前披露したのは３年前の巣鴨・手風琴LIVEだ。
　八ヶ岳では初披露になるかな？
　昨年、紅葉の京都を訪れて作った「神楽岡坂♪」も秋が出だしのパーム初披露曲。
　そして「避暑地の恋♪」は夏の喧騒が過ぎ去った秋の高原がモチーフの曲。
　ここで｢君が天使になった秋♪｣に初挑戦。ラスト前で歌い切れず声が途切れちまった(^-^;
　一部のラストには最新曲「見えない明日を求めて♪」をご披露してちょっと休憩です。

　～ 二部 ～
　二部は東京LIVEで最近やっているカバー曲でこの１年に新たに加えたレパートリーから…
　山崎ハコさんの「竹とんぼ♪」、中山千夏さんの｢あなたの心に♪｣をご披露です。
　懐かしい？ん？知らない？う、生まれてない人も？確かにネ(^-^;

　オリジナルに戻って「あの頃の恋♪」。久しぶりの「夢吟♪」。「Love Letter♪」と紡ぐ。
　終盤には(Joseさんなしで初めて歌った)「月の灯かり♪」を配す。やはりパーム初披露だ。
　次いで８月のLIVEでの新曲「Oh my Friend♪」も一人では結構キツイが挑戦＆挑戦！
　そしてラストにはやっぱりこの曲｢約束♪｣をセレクトしました。如何だったでしょうか？


　【アンコール】

　　アンコールは「Negura Far Away♪」｢背中合わせ♪｣を連続で…声がもう完全に擦れてる～(^-^;♪
　　更にはリクエストに応えて「四万十川♪」、田野のソウルフルソング「ブルース色の雨に濡れてる♪」
　　ラストのラストに｢鏡の中の東京タワー♪｣を歌い、今宵の宴をおしまいに…。


　【新曲】

　「君が天使になった秋♪」
　ここではあまり詳しい解説はしません。LIVEでなければ伝えられない事があるもんね。
　とにかく作ってからすぐに２０年間封印していて、ある人の為に今回向き合おうとした曲。
　今後LIVEで歌うことはもうないかもしれないし、歌うかもしれない。それは判らない。
　でもどこかで一度歌い、現実と向き合い、受け止める事が田野には必要だった。
　この日、その場に立ち会ってくれた心優しいお客様達にただただ感謝でした。

　もう一つの新曲は正真正銘の最新曲「見えない明日を求めて♪」。
　上っ面で仕事や音楽やってる奴なんて有象無象にいる。
　音楽で言うなら「やりたい事をやる」…うん、カッコイイね。よくいるわ、こういうの。
　「僕ちんがいいと言った事をまんまやってくれないとやだ～！」
　「自分の思い通りにならないならBandやめる～！」
　あはは。そりゃあ「やりたい事をやる」とも「自分の信じるものしかやらない」とも違うね。
　それは｢自分勝手｣｢お子ちゃま｣という類のもの(笑)。LIVEにはお客様があり、興行には人が絡む。
　向き合う事や物事の本質から逃げ、狡猾さを隠して｢蝶よ花よ♪｣と歌って共感を得たい？
　俺にゃ出来ん。意味がない。今の俺の立ち位置は良くも悪くも全て自分の責任。人のせいではない。
　だからこれからも不器用でものたうち回ってもちゃんと生きて、カッコ悪く音楽を作るよ。
　多分、んな曲なのかな(^_-)-☆


　【エピソード】

　　なんてったってこの日は偶然とはいえ　Holloween LIVE♪
　　「Trick or Treat」でお菓子が大集結＆大盤振る舞いされました(笑)

　　そんな中、特筆すべきはパームのLIVE周辺機材や用品だ。
　　ＰＡ…おNew！マイク…おNew！Mスタンド…おNew！スピーカ…おNew！椅子…おNew！
　　パーム開店以来の年季の入ったお世話になった機材達。今までありがとう＆お疲れ様！
　　新しい機材達。これからお世話になります＆よろしくネ(^_^)v
　　パーム鈴木チーフの今後への意気込みが伝わって来たし、支えられた分支え返したいたいぜ。
　　・・・と、思ったのでした。
　　唯一新しくなってなっていなかったのがストーブ。この日は寒かったぁ～！
　　最後に残って飲んでいたパーム鈴木さんと田野も、石油が切れてストーブが消えたのを機に
　　凍死する前にお開きにしましたが、見送ってくれたチーフの頭上に星が綺麗に瞬いていました。


　【お客様】

　今回も凄いぞスゴイぞ！
　山梨県、長野県、愛知県、静岡県、神奈川県、東京都、埼玉県、イタリアはベニス(ﾟДﾟ;)・・・
　音楽を軸に集い合い、知り合い、感動を共有し、また音楽での再会を誓い、帰って行かれる。
　今は店を独立させ、可愛い奥さんと一緒に子供さんを育てている盟友せおしんじさんも
　久しぶりに顔を出してくれた。嬉しかったなぁ。
　LIVE後にはこの日イベント出演だったピミエンタのさっちゃん＆みっちゃんも駆けつけてくれた。
　顔を見に寄ってくれただけでも嬉しいよなぁ。会話も弾む弾む(笑)
　色々な人生が動いているから、この３０年で顔ぶれも随分変わりました。
　でも田野がLIVEを続けられるのは、間違いなく皆さんが楽しみにし、来て下さるから。感謝♪


　【所感】

　きつかった。
　昼間の仕事で、この歳で誰も受けたがらないプロジェクトをやってくれと頼まれ、
　急遽９月半ばから仕事が変わった。早朝出勤。深夜帰宅の日々。
　曲作り。リハーサル。構成。集客…LIVEを興行するには様々な側面があるが、
　とにかく睡眠をとって体力を整え、声を作るという面がきつかった。
　でもそれはLIVEでは出してはいけない側面・・・

　でもやり切れた。皆さんに助けられた。
　いつだって辛い時に励まし、助けてくれたのは足を運んでくれるお客様だった。
　八ヶ岳は昔と変わらずそこに佇んでいた。秋の高原は綺麗だった♪
　また歌いたい、皆さんに恩返しもしたい。
　だからきっとまた田野はLIVEをやるんです。
　本当にありがとうございました(^-^)v


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田野ユタカ