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田野ユタカのLIVE後記－７８

田野ユタカ LIVE　'16　初夏
“Real Road♪”

２０１６年５月３日（火）
於：西荻窪“奇聞屋”

出演：田野ユタカ　with Jose有海
音響：加藤明



　　【LIVEコンセプト】

　　Real Road・・・。
　　【迷い続けた自分の道を、５月の風に吹かれながらもう一度問うてみようか】
　　セットアップリストに綴った心境を、今の自分に語り掛けてみる。
　　５月はやっぱりいい季節だな。生命の息吹に溢れる風の匂い、いいな！
　　想定外な自分の今の立場。割かれる時間と労力に、蝕まれる心と身体。
　　やりたい事を狭められる苛立ち。焦り・・・
　　でも共に歩むスタッフがある。突き付けられた難題への闘争心が騒ぐ。
　　なんだ、結局繰り返す歴史とお人良し。何も進歩のない自分。まぁそれでいっか！
　　きっとそれが自分の「Real Road」なんだろう・・・


　　【構成】

　　５月だもんな。この時期に似合う曲たちに新曲を添えて…

　　　～ 一部 ～
　　今回は｢no-one in the beach♪｣で導入し、｢Highway River♪｣で加速です。
　　｢だけど瞳は空を見ている｣で青春歌謡してから｢ガラスのマドンナ♪｣へという流れ。
　　｢風になる♪｣のBハープ音が乾いた透明感を誘う。
　　｢ﾁｬｲﾅ･ﾁｬｲﾅ･ﾁｬｲﾅ♪｣と紡ぐ頃には、お客様ももう５月の風になってる(笑)。
　　ここで今回の新曲｢SAKURA♪｣のご披露へ。桜吹雪が客席を包む…ような感覚(笑)。
　　一部最後は｢約束♪｣を歌いあげました。如何でしたでしょうか？

　　～ 二部 ～

　　二部頭のソロコーナー。影響を受けた思い入れのある曲をセレクトして来ましたが、
　　比較的知られざる名曲のセレクトが多かった流れを変え、今回はむしろ有名曲。
　　かぐや姫の｢神田川♪｣を歌ってみました♪
　　時代背景と多感だった十代の頃の自分にとって、アルバムに収録されていたこの曲の
　　美しさ、切なさ、哀しさ、男女の機微・・・衝撃でした。その後ヒットしてシングル化され、
　　アルバムアレンジに少し手を入れたものが世に出ましたが、素朴なアルバムバージョンが好き。
　　高校時代のLIVEでも、ペンギンハウス時代の｢昭和思い出歌謡LIVE｣でも
　　バイオリンを入れて歌った事があるなぁ。でもギター１本というのは初めての試み(^-^;
　　田野節(笑)になっていましたでしょうか？

　　２曲目は久しぶりの｢しょうこ まい らぶ｣を選曲。
　　客席には大学時代にユニットを組んでいた佐藤房夫さんが来てくれていましたが、
　　この曲はそのユニットで二人でハモっていたのを懐かしく思い出します。
　　３曲目は｢見えない明日を求めて♪｣をご披露させて戴きました。

　　ここで再びJose有海さん合体！
　　｢nude♪｣を配して空気を変えます。次いで｢綺麗事のマジシャン♪｣を思い入れを込めて。
　　終盤は｢Metro♪｣｢夜叉Ⅳ♪｣というラインナップで一気に駆け抜けます。
　　ラストはLIVEコンセプト曲｢Real Road♪｣を歌わせて頂きました。


　　～アンコール～

　　｢芝居仕掛♪｣｢背中合わせ♪｣と盛り上がって戴き、
　　最後にソロで｢鏡の中の東京タワー♪｣をご披露して今宵は幕を下ろしました。


　【新曲】

　　｢SAKURA♪｣
　　今年の桜は天気は今一つでしたが長く楽しめましたよね。
　　この時期に纏わる思い出や心象風景も結構あるのに、京都の風景で歌ったりはしたけど、
　　桜を真ん中に据えた曲が意外とないなぁ。作りたい・・・
　　あの惜しげもない盛りの時を一瞬に散らして季節を彩る桜・・・。

　　実は６パターン作りました。ご披露したのはもちろん「これが一番」と自分で納得した曲と詞。
　　あとの５パターンは桜の如く一瞬にして散り行き、二度と日の目を見る事はない…
　　勿体ないようでも、曲作りっていうのはそんなものなんですよネ(笑)
　　自分の心象風景を一番醸し出してくれている…もちろんそれがご披露した曲｢SAKURA｣です(^-^)v


　　【お客様席】

　　この日も客席はＧＷの中を多くの素敵な美男美女が程よく埋め尽くしてくれました。

　　２５年前に出演したフジＴＶの『フォークの魂』という番組を見て田野を知り、
　　番組内で歌った「綺麗事のマジシャン」を気に入ってくれた当時高校生だったＴ辺さんが、
　　時を経てNetで田野を検索し、CDを委託販売している居酒屋さんを尋ねてくれました。
　　その流れで今回２５年の時を経て初めてLIVEに来てくれた・・・結構感動しますネ(^-^)v
　　TVでも当時はもうJose有海さんが今夜と同じようにＧ＆ｺｰﾗｽ。実物と生歌は如何でしたか？
　　思い切って来てくれてありがとう！

　　大学時代のユニット「葵」の相方、佐藤房夫さんも客席に。｢背中合わせ｣は彼の作曲♪
　　お子さんも大きくなってご家族３人で来てくれた七井ちひろさん！｢風になる｣は彼女の作詞♪
　　福岡から越されて来たＴ中さんは、そろそろ東京LIVEのご常連？
　　丑君ご夫婦もＮ山さんご夫婦もお久しぶり(^-^)/


　　【アンケート】

　　今回最も皆さんに響いてくれた曲は、新曲の「SAKURA♪」だったようです。嬉しいです。
　　どの曲にも皆さんなりの思いに届いてくれたみたいですが、新曲が頭一つ抜けていました。
　　次いでコンセプト曲｢Real Road｣、カバーで歌った｢神田川｣がご評価を戴けたみたいです。
　　
　　アンケート、本当に励みになるなぁ。いつもありがとうございます♪


　　【所感】

　　LIVEは時間を掛けて少しずつ仕上げて行く。
　　皆さんに聞いて戴ける声に仕上がるまでには昔より労力が掛かるのは仕方ない。
　　ただその分昔より多分丁寧になっている。若い頃は何処でも何時でも声は出た。
　　今はそうはいかない。だから余計に丁寧に仕上げ、丁寧に歌うようになっている。
　　でもお客様の前ではサリゲに何時でも何処でもこんな声なんですという顔をしてLIVEをしたい。

　　それが何になるのか、何の為なのか、自分でもよく判らない。
　　でもお客様の余韻の残る満足げなお顔はいいものです。生きている実感の時かな♪
　　多分それが田野のRea lRoad！これからも求め続けて行くであろう道。
　　名もなくRichに(笑)美しく…又お会いしましょう！ありがとうございました♪


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田野ユタカ