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田野ユタカのLIVE後記−79

田野ユタカ LIVE '16 夏

“思い出が重たすぎて”

於:西荻窪“奇聞屋”
2016年8月20日(土)

出演:田野ユタカ with Jose有海  音響:加藤明



 【LIVEタイトル】

 思い出が重たすぎて♪
 コンセプト曲は「想い出が重たすぎて♪」・・・
 LIVEタイトルに据える時、何となく「思い出」を選んだ・・・意味はない。しっくり来ただけ。
 ええじゃないか&ええじゃないか・・・そんなんもあり♪
 夏の曖昧さと錯綜する思いや感情のまま、ここに集ってそれぞれの夏をそれぞれの中で消化しよう!

 共通の音楽を通して・・・辛い?楽しかった?「思い出が重たすぎて♪」


 【構成】

   さ〜て、ん?ほう、おや?・・・う〜ん 汗
   今回は特に難しかったなぁ。でも楽しまないとネ!さぁ〜て、意表もついちゃう(^_-)-☆。

   〜 一部 〜
  オープニングにはかなり久しぶりの「渚のバケーション♪」をセレクトしました。
  次いでLIVEコンセプト曲の「想い出が重たすぎて♪」で夏気分全開の導入を意識。
  少しご挨拶のMCを入れ「1009♪」で更に夏を加速した後は、「星のゴンドラ♪」という流れ。
  ここから和のテイストの夏。オカリナを使っての「郡上恋唄♪」と「花火♪」と流れて行きます。
  ここで意外性の選曲で、季節は違うけれど前回LIVEで好評だった新曲「SAKURA♪」を選曲。
  お客様もいい空気感です。リクエストも多く頂戴していましたもんね。
  そして一部のラストには新曲の「Kの夏♪」をご用意させて戴きました。如何でしたでしょうか?

   〜 二部 〜
  二部はソロから。
  田野の思い入れで綴るカバー曲コーナー。今回は結城しのぶさんの「だけど奥飛騨ゆきどまり♪」。
  以前ペンギンハウスでLIVEしてた頃に一度カバーした事がある、大好きな曲。
  世間的にはヒットしなかったから知られていないですが、今でも名曲だと思います。
  「飛騨路」「灯篭流し」「郡上恋唄」「久々野の子守唄」辺りは深い所で複雑にこの曲の影響も受けてる?
  流れで「久々野の子守唄♪」を続け、定番の「夏色のドレスで♪」と綴ったソロコーナーでした。

  Joseさん再合体後は「瞼に夏を焼きつけて♪」「Dear Mermaid♪」をご披露。夏の定番曲もお約束。
  終盤は「オブラート♪」「ジェッダの風♪」で佳境ヒートアップへ。
  そしてラストバラードは、定番中の定番「君がいた海♪」で締め括りです。
  如何でしたか?


  【アンコール】

   大学時代のユニットの相方=佐藤房夫さんがこの日も客席に。定番「背中合わせ♪」を。
   ここで意表を突きまくって「郡上夢宵♪」をご披露。作詞の内田りまさんが浴衣姿で客席に、
   ご本人の驚かれたご様子が楽しい。後で「意表突き過ぎですよ〜!」と怒られてしまいました(笑)。
   でも「郡上恋唄」と被るので、本編に組めなかった分、満を持してのアンコールでの投入でした。
   この曲はやはり夏のLIVEで歌っておかないとなぁ♪
   
もう一曲「七夕祭り♪」をお届けして、この夜のLIVEは終演となりました。


 【新曲】

 「Kの夏♪」
 例えば昔観た映画に「異人たちとの夏」という大林信彦監督の作品がある。好きなトーンの映画。
 この世の者ではなくなっていた女性が、現世で名乗った名前…「K」。
 お客様にもKのイニシャルの女性が多いですね。各々の方にご自由に解釈して欲しいです。
 解説は不要。「K」にはそんな思いも込めて詞に、そしてタイトルに書き込めました。

 でも物語に綴った「K」は、別れ際の男の往生際の悪さをも受け入れて、包んで・・・
 だからこそ男は最後は「K」にとっての一番の道を心から願って潔くなれた。
 女性も男性も互いを育てて成長させる恋がある。でもそれは大概、後になって判る事が多い。
 恋愛の機微って、紙一重なんですよネ(^_-)-☆


  【エピソード】

  今年も音響の加藤さんは福井直送の西瓜がお客様やスタッフに振舞われました\(^o^)/
  その加藤さんとスタッフは、実は開演前に大騒ぎでした。
  連日のゲリラ豪雨で、奇聞屋さんが入っているビルが雨漏りだらけになり、
  地下にあるお店はほぼ浸水被害の状況。
  急遽応急処置を施し、客席のレイアウトを変え、皆様をお迎え出来るように
  聴くも涙、語るも涙の物語が展開されたのでした。

  「よりによって田野さんのLIVEの日に」と、店長がお気の毒なほどに恐縮され、
  ファーストドリンクを無償サービス
。何とかLIVEを成立させるべく、皆が尽力してくれた。
  何よりもお客様のご理解とご協力、特に実被害に遭われたK路さんの笑顔、
  本当に頭が下がりますm(__)m

  独特な一体感を伴い、アクアリウムLIVEとして楽しい思い出に代える事が出来たのは、
  本当に皆さんのお陰でした。アーティスト冥利につきますよネ♪
  ありがとうございました♪


 【お客様】

 御大の深野義和さんをはじめ、客席には久しぶりの作詞家の紺野あずさ先生も。
 昔の相方の佐藤房夫さんに、女優の松下京子さん。シンガー&ソングライターの中村友美さん。
 おっと久しぶりだね、谷本耕司さんも駆けつけてくれた。今やプロの作詞家である内田りまさん。
 今年のLIVEにフル参加の竹中さんもお元気に来て下さった!
 愛知県からは大野さんも駆けつけてくれた♪

 嬉しかったのは、楽曲「尾道葉桜春小路♪」のモデルになった当時18歳同士のカップルさんが、
 めでたく華燭の宴をあげ、新婚さんとして客席に来てくれた。尾道で育んだ恋が東京で家族になった。
 「SAKURA」同様に春の曲だけど、来るのなら歌ってあげればよかったかな?
 でも嬉しいね〜、Yき〜♪


  【アンケート】

  今回は水浸しな事もあり、あまり多くは回収出来なかったですが、
  まず新曲「Kの夏♪」はとても好評でした。そして「SAKURA♪」「ジェッダの風」「花火」。
  「オブラート」とLIVEタイトル曲の「想い出が重たすぎて」も健闘していましたね。
  細かくは全般にご支持を戴けていましたが、アンコールの「郡上夢宵」のご好評も嬉しい。
  本当にいつもありがとうございます♪


 【所感】

 夏のLIVEが終わると、田野的にはやはり送り火を炊き終わったような後味。
 そして夏の終わりを感じます。
 いつまでも続けていたい音楽。でもいつかは声も枯れる。
 それは明日かもしれないという刹那があるから、一回一回に感謝し、大切にしたい。
 悔いは残したくない。でもしがみついて醜聞を晒す気はない。

 ハプニングも、お客様の顔ぶれに見え隠れする夫々の人生の機微も、
 全てがLIVEであり、そして音楽なんですよネ!
 今回もありがとうございました♪
 きっとまた音楽で逢えますよネ!!!


                                 田野ユタカ