profile Gallery Song List Link BBS Diary Q&A Home


田野ユタカのLIVE後記−83

田野ユタカ LIVE '17 夏

“瞼に夏を焼きつけて”

於:西荻窪“奇聞屋”
2017年8月19日(土)

出演:田野ユタカ with Jose有海  音響:加藤明



 【LIVEタイトル】

 瞼に夏を焼きつけて♪・・・
 永く歌い続けてきた夏の代表曲の一つをタイトリングに据え、
 アルバム発売後も変わらず収録できなかった曲達への思い入れも含めて、
 田野の中の夏の風景や感情の機微を淡々と紡いで行く♪
 消しようもない、消したくない、痛いも甘いも含めて瞼の裏に思い描く夏!

 皆さんの中の夏も、音楽を聴きながらそれぞれの瞼の裏に映像を流しながら、
 共に去りゆく夏を慈しみましょう!


 【構成】

   奇をてらわずオーソドックスに(^_-)-☆。

   〜 一部 〜
  オープニングにコンセプト曲「瞼に夏を焼きつけて♪」をセレクト。
  次いで「1009♪」で夏の空気感が瞼の裏に広がっていく感覚♪
  「Dear Mermaid♪」で緩急をつけて「星のゴンドラ♪」という流れ。
  ここで和テイストの夏の新曲「ほおずき市♪」をお披露目して、
  5月のレコ発LIVEでは歌い切れなかった「ガラスのマドンナ♪」を挟みます。
  敢えて「郡上恋唄♪」ではなく、内田りまさん作詞の「郡上夢宵♪」を丁寧に。
  定型を少し外した選曲も、愛すべく曲達が産まれ続けてくれている証のように思える。
  一部のラストには昨夏の新曲だった人気曲「Kの夏♪」を。如何でしたでしょうか?

   〜 二部 〜
  二部のソロは「Love Letter♪」で導入です。
  次いでリクエストにお応えしての「久々野の子守唄♪」をしっとりと。
  田野が若い頃に影響を受けた思い入れで綴るカバー曲コーナー!
  今回は沢田研二さんの「いくつかの場面♪」。
  河島英五さんの作詞作曲でご自身もカバーしておられた隠れ名曲。
  ソロ活動が軌道に乗って来た頃の、ジュリーのアルバムタイトルの曲でもあります。
  ザ・タイガースの仲間と被るのか、
  ジュリーはこの曲を歌う時には思い切り感情を移入していました。田野も然り。
  良い曲は時空を超えて心に寄り添ってくれる。

  Joseさん再合体後は「思い出が重たすぎて♪」で夏の定番曲も佳境に。
  ここに「花火♪」を挟んで、田野の中の夏の心象風景はクライマックスに。
  終盤は「Metro♪」と「ジェッダの風♪」でヒートアップします。
  そしてラストバラードは、アルバムにも収録した定番曲「君がいた海♪」をエンドロールに。
  如何でしたでしょうか?


  【アンコール】

   まずアルバム収録曲から「オブラート♪」を。
   次いで
田野の地元 阿佐ヶ谷 の幼馴染みも来てくれていた中、
   故郷でもある地元 阿佐ヶ谷の歌「七夕祭り♪」を賑やかに。
   おっと、学生時代の相方の佐藤房夫さんが、様々な人生模様を乗り越え、
   育て上げた3人の兄弟を連れて来てくれる嬉しいサプライズ!
   これはお父さんと田野の代表コラボ曲
「背中合わせ♪」を聴かせねば!
   赤ん坊からいきなり(笑)成人になって田野の前に表れた彼らに、
   父 佐藤房夫の青春を歌に込めて伝えたい…お父さんはすっごく頑張ったんだぞ!
   声も枯れ枯れにシャウトして、この夜を締め括りました。



 【新曲】

  「ほおずき市♪」
  言わずと知れた浅草の「ほおずき市」をモチーフとした曲です。
  雷門や仲見世は混むから、1本筋をずらして観音通りで待ち合わせって言っといたのに、
  浴衣の身支度に手間取って遅れ、急いで家を出て、頭にあった雷門にとにかく辿り着く。
  時間に来ない彼女にもしやと思って雷門筋に行ってみると、今にも泣き出しそうな不安顔で、
  案の定あの子は僕を待っていた・・・

  他愛のない物語。一夜の中の抑揚。無邪気な幼顔から、ふと覗いた妖艶な表情。
  皆さんにも覚えがあるんじゃないかな?解釈はもちろん皆さんの自由ですからね(^_-)-☆


  【エピソード】

  今年も音響の加藤さんの福井直送のあま〜い西瓜がお客様やスタッフに振舞われました♪
  が、その加藤さんと田野は、開演前にデジャブに陥っていました。
  昨年アクアリウムLIVE(笑)となった連日のゲリラ豪雨での奇聞屋さんの雨漏り騒ぎ。
  今年は修理したから大丈夫と笑っていたのに、開演前に超絶ゲリラ雷雨が!
  修繕をしていたので昨年ほどではなかったものの、2〜3箇所の雨漏りが( ゚Д゚)
  まあ仕方ないか。水も滴るイイ男とイイ女しか集まらないLIVEだからね(笑)
  ご協力頂いたお客様、ご迷惑をお掛けしました&ありがとうございました!


 【お客様】

 もはや重鎮(笑)の深野義和さんをはじめ、女優の松下京子さん。作詞家の内田りまさん。
 シンガー&ソングライターの中村友美さん。今や常連の竹中さんもお元気に来て下さった!
 そして前述の昔の相方の佐藤房夫さんが、紆余曲折の様々な出来事の中で長きに渡って守り、
 育て上げた3人の息子さん達が、立派な大人になって連れ立って来てくれた。感無量だなぁ。
 意外な小学校の同級生も客席に。不思議な感覚だなぁ。

 長く続けているという事は、時々そんなご褒美をくれる♪


  【アンケート】

  今回は「星のゴンドラ♪」、「Kの夏♪」、新曲の「ほおずき市♪」がご好評。
  次いで「花火♪」、「ガラスのマドンナ♪」といった曲たちが多くのご評価を頂戴しています。
  「背中合わせ」や「君がいた海」、「郡上夢宵」も健闘していました。
  皆さんの中の心象風景が垣間見えるアンケート。本当にいつもありがとうございます♪


 【最後に】

  アルバム発売を経て、夏のLIVEもやり切りました。
  二週間後の八ヶ岳LIVEを終えると、その後のLIVEが実は組めていません。

  田野は10月に大台の年齢を迎え、会社生活も一つの区切りとなります。
  社会人になってからLIVEハウス等に出始めたので、丁度LIVEも定年まで勤め上げた形でしょうか。
  転勤等を避けて通って来た理由は、いつだってLIVEが続けられ得るか否かでした。
  この先どういう選択肢を紡いで暮らしを立てていくのか、
  それによって今後のLIVE活動は大きく左右されていきます。
  長年避けて通って来たツケが、もはや避けようのない形となって進路の選択を迫っています。
  決めなければなければなりません。少しMCでも話しましたけどね。

  万感の思いを込めて、感無量で歌い上げた今回のLIVE・・・。
  今度いつお会いできるか、約束が出来ません。
  悔いはないです。でも音楽をやっていない自分を考えると苦しくなるんです。

  だからきっとまた音楽でお逢い出来るよう、しばらくの間は足掻いてみますからネ!
  それまではどうか、お届けした3枚のアルバム達を…
  田野の確かな痕跡としてお手元に置いてやって下さいね!!
  このLIVEにお運び戴きましてありがとうございました!


                                 田野ユタカ