profile Gallery Song List Link BBS Diary Q&A Home


田野ユタカのLIVE後記−90


田野ユタカ New Album発売記念LIVE2022

“音楽のチカラ”


於:大塚“welcomeback”
2022年5月3日(火)

出演:田野ユタカ
Gt.Jose有海
Bs.きょん小川
Dr.今成英樹
Key.Hiroyo
Guest:中村友美



 【会場入り前】
 2022年5月3日。
 遂にこの日を迎えた。
 長い迷走の果てに、やっと辿り着いた。帰って来れた、この場所。
 万感の思いが交錯する中、大塚に向かう車中から都内の初夏の風景を心穏やかに眺めていた。

 もうこれきりLIVEは出来ないのでは?
 3rdを出した時点で上出来だったのでは?これ以上を望む事は贅沢だったのでは?
 コロナ渦を耐えていた多くのミュージシャン達は先行きの見えない不安に苛まれ、
 自問自答していただろうことは想像に難くない。
 でもただそれは送り手側だけの問題ではない。
 我慢し、耐え忍び、この日を待ち侘びたファンの方々のメンタルも一緒だったんだ。

 コロナ渦にあってコツコツ曲を作り、音源を作り、4th Albumという形に集約した。
 この日はやっとその膨大な時間たちが日の目を見れる晴れ舞台だった♪


 【前段】
 3年近くLIVEをやれていなかった事で、過去の人になっているだろう事は想定していた。
 忘れられている事。この間に事情が変わって来れない環境下になった方。
 密を避けねばならない集客の難しさは、自粛明け早々だった3月のLIVEで沁みていた。
 スカスカなのと密を避ける事は違う。満員にしつつかつての密を避ける難しさ。
 お客様には安心してゆったり聴いて頂きたい。でも程よい満員感も必要だ。
 この3年余の新しい出会いからのお客様に対し、まだコロナが燻るこのご時勢に
 これまでを支えて下さったお客様がどれ位集まって下さるだろうか?

 だけどその心配は杞憂だった。続々と懐かしい顔、嬉しい再会が溢れた。
 連絡を戴いていない方でお越し戴いた場合、もう席がないという予測だった。
 泣く泣く満席御礼のご連絡を随分と入れさせて頂いた。今度は密を避けねばならない。
 かつてのWelcomebackなら、丸椅子を出したりして詰め込んだものだが、
 今の時代、ここをしっかり考えないとお客様を不快にさせる。LIVEマスターの責任だ。

 過去一番に難しかったお客様へのPR。
 連絡を受け、快く予定を取り消して下さったお客様こそ、この日のMVPではなかったか。
 お越し戴いたお客様も含め、この素晴らしい方々の為に音楽を届けられる事は誇らしい!
 さあ、音楽の時間だ!音楽のチカラを共有しよう!


 【LIVE 一部】
 「月の灯かり」
 Album収録曲からスタート。いきなり自分のセッティングミスでの歌い直しはご愛敬(^^;

 次いで反戦の願いを込めた福山雅治さんのカバー曲「クスノキ」。
 昨年の秋に旅をした長崎で、ご高齢のタクシー運転手さんが車中で歌ってくれた。
 それまでこの曲もそれに纏わる片足鳥居や楠木の逸話も知らなかった。
 爆心地に近い山王神社に、被爆で吹き飛ばされ、
 片足となっても今も立ち続ける通称"片足鳥居"と、
 上部を吹き飛ばされ、焼かれて枯れ朽ちた筈の樹齢500年以上とも言われる楠木が、
 生命を吹き返して今もその丘にあり、根を張り、人々の営みを見守り続けている事を。
 この楠木も稲佐山も、竜馬達が奔走した幕末をも見届け生き続けて来た歴史の証人なんだ。

 歴史に学べ!ロシアもウクライナの指導者も、まず人を殺める事、殺戮を全力で回避すべきだ。
 向き合え。何故人間力で対峙出来ない?言う事を聞いてくれない?子供じゃないんだから。
 国民は、人は器のないリーダー達の盾でも道具でもないんだぜ!

 ふ〜。ここからお馴染みのJose有海さん合流。
 ご挨拶代わりに3月LIVE時の新曲「鎌倉如月日向道」でスタート。
 ここから「天城中伊豆誘い旅」「nude」「ジェッダの風」「葉山さんせっと」
 と、Album収録曲を綴って一部を終了。


 【LIVE 二部】
 二部はまずGuestのシンガー&ソングライター中村友美さんが登場。
 彼女にはAlbum収録曲の内6曲もchorusでご参加戴いた。
 そのお陰でAlbumは随分と彩り豊かに奥行を広げて行ってくれた。
 その中から彼女のセレクトで「京都・栂ノ尾小径」「Kの夏」を一緒にご披露。
 彼女のピアノとchorusだけで歌わせて頂きましたが、気分は中々gorgeous♪
 ここで田野が抜け、今度は田野のセレクトで、
 彼女のオリジナルの中で今一番のお気に入り♪
 「夢ふじみ野」をしっとりじっくりと聴かせて頂きました。

 Guestコーナーが終わり、ここでBandの登場です。
 ギター&コーラス Jose有海。
 ベース きょん小川。
 ドラムス 今成英樹。
 そしてキーボード&コーラスは紅一点 Hiroyo Watanabe。
 間違いなく自分史上(笑)最高の黄金メンバーのBandです♪
 「想い出が重たすぎて」「China China China」「Metro」と紡ぐラインナップ。

 ここまででAlbum収録曲全11曲中、10曲のご披露が終わりました。
 ここで中村友美さんにも再登場願い、今回の新曲でありAlbumタイトル曲でもある
 「音楽のチカラ」を本邦初公開。
 思えば昨年6月に長く務めた仕事を自らの意志で早期退任し、
 勿体ないとかバカだねとか、これからどうするのとかも言われました。
 なのにコロナで動きが取れぬ中、もう二度とないと思ってたAlbum作りを決心し、
 夢中で駆けて来たこの一年が思い起こされ、辿り着いたLIVEの震える程の感動!
 噛みしめ噛みしめ歌ったこの曲・・・今、皆さんに一番届けたいメッセージ・・・
 一番聴いて欲しかった曲・・・お互いに元気出して生きて行きましょうか♪

 Album収録全11曲を歌い終え、ラスト曲は「Lady Fun-Fun」をセレクト。
 間奏はメンバーのソロ回しを組み入れ、楽しめ楽しめ、音楽のチカラ!

 アンコールの声にお応えして
 「摩天楼ホテル」 久しぶりだね変な踊り(笑)!
 そしてもう一度中村友美さんをステージに呼び上げ
 「音楽のチカラ」を。もう皆さん一緒に揺れて振りを入れて大合唱風でしたネ!
 LIVE"音楽のチカラ"、無事に終演しました♪


 【所感】
  あれこれ振り返る事は多いが、語りつくせないだろうと思う。
  音楽のチカラに皆さんが結集し、あそこに集い再会し、或いは出会い、
  音楽を共有できた時間の尊さを、田野は一生忘れません。
  それはもう奇跡に近い(笑)
  ただライフワークとなった音楽に必死にしがみ付いて向き合って、
  曲を作りリハーサルを重ね、紡いできた年月の中で出会えた方々に
  心からありがとうと言わせて下さい。。
  
  深野義和様
  ご自身も大変な日常をやり繰りする中で、今回もサポートありがとうございました。
  加藤明様
  Album制作のキッカケと、根気良いサポートをありがとうございました。
  Jose有海様
  在宅にはいいねと始めた分重圧だったarrange、乗り切ってくれて感謝。
  西村幸輔様
  掘り下げて突き詰めて田野の曲と向き合って下さり、ありがとうございました。
  中村友美様
  煮詰まったAlbum作りに突破口的新風を吹き込んでくれてありがとうございました。
  まつむらあきひろ様
  アーティストとして成長著しいjacket&innerデザインありがとうございました。
  根本英樹様
  昔ではなく今の田野を撮ってくれたジャケット写真、ありがとうございました。
  きょん小川様、今成英樹様、Hiroyo Watanabe様
  一緒に音楽を楽しみながらのniceなサポ−トをありがとうございました。

  お越し頂き見届けて下さった皆様、無念にも足を運べずとも応援して下さった皆様、
  大塚Welcomebackの皆様、心から御礼申し上げます。
  2022年5月3日、無事に終演出来ました!ありがとう(^-^)/


                                 田野ユタカ