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田野ユタカのLIVE後記-96
田野ユタカ LIVE '24 冬
“つれづれ独り語り@阿佐ヶ谷harness♪”
2024年1月14日(日)
於:阿佐ヶ谷“harness”
出演:田野ユタカ
【2024年に歌う自分がいる事】 地元阿佐ヶ谷のAcoustic LIVE Bar“harness”さんの鎌田さんは粋な方だ。 聞いた事のない無名の歌唄いが訪ねて来て、ワンマンで歌わせて欲しいとの申し入れを 目を合わせながら会話し、受け止め、聞き入れて下さった。 ご自身もシンガー&ソングライターであり、BandのBaseマンであり、経営者の鎌田ひろゆきさん。 演者の気持ちも判っているが、経営者としてのスタンスや店のブランドマネジメントもある。 自分はこのような方に「田野さんにはやってもらってよかったよ」と思って戴けるシンガーでありたい。 多分互いに多くを語ってはいないが、9月のLIVEでホッとして戴けたとは思う。 クオリティーや動員力は無論、礼節やマナー、お客様の質(自信有 笑)、結果としての仕事の充足感。 だから今回がある。2024に歌っていられた事の幸福は語り切れない。 去年の今ごろは毎日リハビリの散歩で、心房細動の発作に苦しんでいた。 もう歌えないんだろうなと感じながら歯を食いしばってリハビリしていた事を思えば、実に感慨深い。 【このお正月の出来事】 ところが元旦。誰もが目を、耳を疑ったであろう能登半島での大地震。 追い打ちを掛けるように支援物資を積んだ海上保安庁機とJAL機の衝突事故。 2024年はあまりにも惨い形で幕を開け、未だに全容把握も行方不明者発見も、 避難生活の安泰確保もままなっていない。復興のベクトルに未だに至っていない状況だ。 範囲が能登半島に集中しただけで、あの東日本大震災の悲劇の再来が脳裏をかすめる。 更にウクライナ侵攻も終わりが見えず、ガザでは新たな憎しみの連鎖が拡大して行く。 そりゃあないじゃないか神様。 12月にコラボLIVEをご一緒したサスケさんもそうだが、 いみじくも会場には東北の震災を未だに支援を続ける方が数名いらっしゃった。 シンガー&ソングライターの小林克司さんやKyokoさんは古巣のマーキーで知り合った。 旧友大橋渡の後輩にあたる彼らは、根気よく丁寧に支援を継続している事を知っている。 こんな時にLIVE? でも我々は知っている。こんな時だからこそ音楽を奏でる。 こんな時こそ敢えて人を愛する事の気高さを歌う。人を尊ぶ事の温かさを歌う。 そんな積み重ねが人々を救う「音楽のチカラ」を知っているし信じているから。 さあ、音楽の時間だ。今日も甘っちょろい恋の歌を高らかに歌おう♪ 【構成】 季節感を大事に… すると9月とはガラッと変わってしまうセットリストが自分で選曲していて面白い。 ~ 一部 ~ ①「冬が好き」 そうなるよなぁ、やっぱり。 ②「僕が君に想う事」 初冬には欠かせない定番曲だもんなぁ。 ③「初詣」 久し振りやん。 ④「ロッヂの風景」 9月のLIVEでは季節的に敢えてやらなかった作詞 田野ユタカ、作曲 佐藤房夫の名曲。 ⑤「ラウンジにて」 超久し振りやなぁ。サラッと流す歌詞に皆さん意外とザワザワ。 長い時間の中で少しずつ変化していくお客様層の中で、初めて聴いてくれた方も多かったみたいです。 時代を超えて新鮮に伝わっくれたてみたいで嬉しい。 ⑥「十二単」 独り語りでも結構セレクトさせてもらっている代表曲♪ ⑦「Kのバラード」 9月に新曲としてご披露した佐藤房夫さん作詞作曲の名曲のリメーク。 やはりいい曲だ。歌ってて泣ける。あの頃に戻っちまう。 ~ 二部 ~ ①「プラタナスの坂道」 東中野のじみへんLIVEでは歌ったが、やはり初冬の曲。 今回やらないと皆さんに聴いてもらえるのが一年先になっちゃうからね(;^ω^) ②「京都・栂ノ尾小径」 最新Albumに収録して以来、やたら歌ってるなぁ(笑)。でも若い頃の代表作の一つ。 ③「口紅」 深野義和さんの関西の作詞教室の生徒さん片桐芳さんの詞に付曲した隠れ名曲を久し振りに。 ④「大和路」 作詞は田野だが、作曲が深野義和さんの曲。「首里の夜明けは」という田野の別の詞もあり、 LIVEでは田野は「首里の夜明けは」を、深野さんは「大和路」を歌い分けていた曲だが、 お母様の介護やご自身の体調等でこの日は自宅応援してくれている深野さんに感謝を込めてカバー。 ⑤「Love Letter」 この時代にあえて手紙で。大切にしたい心の内の価値観がある。 ⑥「啼けない狼」~New~ 新曲は「啼けない狼」。啼かないんじゃなく、愛する者を守る為に啼けなかった亡き友に捧ぐ。 ⑦「ターニングポイント」 30年ぶりに来て下さったお客様のリクエストで、30年ぶりに歌った。 自分の当時の迷いや思いが凝縮されていて、原点回帰にもなった。感謝したい。 これもずっと続けて来たからこその「音楽のチカラ」だなぁとしみじみ。 ⑧「Negura Far Away」 Lastソングは珍しくこの曲をセレクト。 明るく前向きに終えて、能登の復興や世界の平和を願う。 ~アンコール~ ①「背中合わせ」 やはり名曲だなぁ♪ ②「鏡の中の東京タワー」 手術後初めてのお代わり2曲目も行っちゃいました♪ 【客席】 永く多く来て下さっていた方々にはお知らせはさせて戴いたが、 席数に限りがあるharnessさんでは大々的PRは控える。 それでも客席には素敵なお客様達の笑顔が一杯に並んでくれた。 予約満席で直接のお声がけが出来なかった方々には本当に恐縮でした。 女優のRさんはつい先月、新宿村で主演舞台を勤め上げたばかり。お疲れ様。 マーキー時代の後輩大橋渡さんの更に後輩の小林克司さんとKyokoさんは初めましてのご来場。 KyokoさんにはLIVEレポートまで依頼してしまいましたが、お引き受け戴きありがとうございました。 京都での深野さんLIVEの取材で知り合い、Dubaiの空港で劇的再会をしたプロカメラマンのOさん。 前回9月には中学時代の懐かしい同級生が来てくれたが、今回は高校時代の懐かしい顔が少々。 昨年秋に昔の友達と再会する機会を多く持った事もあるが、何れも照れるがとても嬉しいもの。 Kさん、M&Eさん久し振り。お元気で嬉しい!JCのKちゃん、大人にならなくていいからね(笑) 【アンケート】 久し振りにアンケートを取ってみました。 久し振りの「ラウンジにて」が意外にインパクトがあったようです。 「Kのバラード」「初詣」「Love Letter」、新曲の「啼けない狼」 「Negura Far Away」「ターニングポイント」「口紅」… そして深野義和さん作曲の「大和路」がご好評を戴けたようですが、 どの曲も誰かの心に届いてくれたという印象が伝わって来て嬉しいです♪ アンケートって次を考えるから取る…そういうメッセージでもありました。 書いて下さった皆様、ありがとうございましたm(_ _)m 【所感】 手術からの復活への努力は惜しまないが、今は経年での諸々の劣化は正直否めない。 その中で新たにLIVEに来てくれた方や、時を超えて久し振りに来てくれた方等は励みになる。 笑顔で帰ってくれる事、期待して下さる事、それが田野に腰を上げさせる。 残された時間はそうは長くないとしても、次を考えられるLIVEであった事が有難い。 独り語り…ギター1本でのLIVEは原点だ。これがぶれない事でUnitやBandでのLIVEが成立する。 LIVE後に敬愛する深野義和さんに報告に伺った時、。 昔色々な方から訊かれた「夢は?」「目標は?」「何故歌うの?」の答えは、 ここまで夢中になって歩いて来た全ての道が音楽に充ちて楽しかった事だと語った。 そうなんだ。そんな曲も作ったっけ。歩いた道が夢のカタチだったんだ。 だからこれからも夢の続きを皆さんと分かち、楽しみながら、 いつか深くて心地よい眠りに辿り着くのだろう!終わりを決めずにこの声涸れるまで。 ありがとうございました♪是非また音楽でお逢いしましょうネ(^-^)/ 田野ユタカ |