田野ユタカのLIVE後記 10
2002年9月8日(日) 江古田マーキーにて
10年ぶりかな?マーキーは…。
「凱旋LIVE」「復活LIVE」「同窓会LIVE」etc.…どうとってもらっても結構です。
そのどれもが当たっているようでいて、そのどれもが違うようでいて…
でもこの空間だけは、この時間だけは…好きにやりたいんだ。
その事と、それに携わる仲間や楽しみにしてくれる方々を…へへへ、ほっといて下さい。
だからHPへの掲載以外、DMは出しませんでした。
「告知があれば…」と言って下さった方々には、行き届かなくて大変失礼致しました。
田野が育った空間。そこで今でも歌い続けている仲間達。
今の俺…今の俺って何だ?風に吹かれている…
今回のLIVEは、アルバムを出した直後に大橋君との雑談の中で提案されました。
「面白いネ!楽しいネ!やろうやろう!」
コンセプトは…「継続=ing!」
継続はチカラ?継続は目的?…否!継続は…可能性!
0には何をかけても0だが、継続している限り、例え1ミクロンでも可能性を残す。
継続する事が…全ての道や夢の始まりへの(微かでも)可能性をもたらす!
継続する事を止めてしまえば…全ての可能性は閉ざされ、有り得ない事になってしまう。
相変わらずの時間ギリギリ、マーキー名物「ケツカッチン」の中でLIVEは始まった。
☆トップバッター:猿田賢一
知り合った頃、彼はほっそり痩せ身の紅顔の美少年だった。いや、ホント!
女性とのユニット【AIR-WAY】で、繊細な歌を作って歌っていた。
その後、相方のかおるちゃんと結婚してからはソロに…その頃から幸せ太りが始まった?
久し振りのこの日は、もはや横綱級!歌に説得力を出す為に、ちとダイエットを進めるぞ!
相変わらずのシャイなステージングと繊細な歌。彼は3分の時間を田野に残してくれた。
☆ニ番手:ERIYA
彼は出会った頃、やはり男性デュオユニットで、解散・結婚後にソロになった。
ステージ裁きには、年月が彼に余裕と落ち着きをもたらせたように思えた。
聴いた事のない新しい曲も、懐かしい名曲も織り交ぜた構成。安心して見ていられる。
チューニングの不調を流したのは、後ろにいる俺達のステージ時間に配慮してのこと。
カッチリ時間通りに収めてくれた。ありがとう、ERIYA。大人のステージだったよ!
☆三番手:WATARU(大橋渡)
いいテンションだ。出会った頃の勢いと、それからの膨大な歳月が融合している。
パワーの中に、押し付けが消えている。だから素直に聴ける。楽しい。大人になったネ!
長い間の思考錯誤。遠回りと葛藤。それでも前を向く事を止めなかったWATARU!
初めて聴いた時の第一印象…そう、本来彼はこんなインパクトのある歌い手だった。
WATARU…戻ったんじゃなくて、ここに辿りついたんだね!よかったよ!
喋り過ぎた分を実は一曲カットして、2分の時間を田野に残してくれた。
☆ラスト:田野ユタカ
30分のステージに、彼等が5分の貴重な時間をくれた。
悩みに悩んで結局当日の朝に固めた選曲群。35分の時間でこれをやり切る。
「渚のバケーション」をオープニングに配し、間奏でMCを入れ、
即、二曲目の「夏色のドレスで」へと流れる。
今回の新曲は当HPの「Q&A」から生まれた曲「月影」。
客席には作詞の七井ちひろさんも駆けつけた。
そして久し振りの「口紅」。初めて独りでやる「君がいた海」と続けた。
ラストに選んだのは、
いつかバンドでやって以来、ずっと歌っていなかった曲…「風に吹かれている」
様々な思いが交錯し、様々な場面がよぎり、
感極まってお見苦しい点もあったかな…許して!
意見を求められれば別だが、少なくともやり続けている彼等を、
他人が無責任にごちゃごちゃ言ってはいけない。
彼等に価値観や考え方を押しつけてはいけない!
どう思おうと勝手だが、ごちゃごちゃ言う権利など誰にもありゃしない。
なぜなら彼等は銭や金の為にLIVEをやっている訳ではない。
メジャーを否定しないが、それはもう彼等の目的では…ない!かく言う田野も…
メジャーだから、インディーズだから…という人がいる。
理屈では関係ないと言っても、潜在的な差別意識が出る人もいる。
人の為じゃない。自分の為が人の為にもつながる事で、
皆さんと田野の微妙な関係が成立するように思う。
だから危うくて、そこには永遠なんて…絶対なんて有り得ない。
だから一回一回が真剣勝負なんだネ!
勝負に負けた事も…何度かあった。これから先のことは…風に吹かれている。
好きな音楽…いい音楽を作りたい。いい歌を歌いたい。それさえ出来ればいい。
メジャーでもつまらない物も溢れている。インディーズでも胸張れる物が作れる。
その事に共感して下さる方々と、喜怒哀楽、感動を分かち合えればいい。
だから田野はきちんと生活を立てている。その上で音楽と取り組んでいる。
正直…しんどい。でもその事は誰に判ってもらえなくてもいいんだ。関係ない。
ただ、聴いてくれる人が誰もいなくなったら…静かにギターを置くよ。
でも一人でも聴いて下さる方がいるなら…歌うよ。これが…原点!
江古田マーキー。
懐かしい空間と仲間達。これは新たな始まりを意味するジョイントだった。
やってみて判った。そう思えたから…
競演者のみなさん、来て下さったお客様、マーキーのスタッフetc
携わって下さった全ての方々にありがとう!
そして…これからもよろしく!また会おうネ(^^)/
al
fin,