田野の日本紀行−11
沖縄編−前編
与論島♪
沖縄との出会いは濃かった。何度行っただろうか…。
何から書いていいか判らない程、たくさんの場面が駆け巡ります。
でもあの海に初めて出会ったのは、那覇経由で行った与論島でした。
沖縄本島の北方の、厳密に言えば鹿児島県の最南端、つまり沖縄が返還される前の、
日本の最南端だった小さな島です。
プリシアリゾート♪
夢のようにポッカリと浮かんだ貝の形に似たその島に、JAL系の「プリシアリゾートホテル」が
オープンしたその年でしたから、東京が梅雨の真っ只中の6月に旅立つと、
梅雨が明けたばかりの沖縄県地方では真夏の一番乗りの感覚。
プリシアリゾートは、島の南端のサンセットビーチをプライベートビーチのように抱え、
地形を活かして敷地内にコテージが点在するビーチリゾートホテル。
多くは2階建てのコテージ一棟に広いツインRが4部屋ですが、
運のいい事に田野の部屋は1階と2階が吹きぬけている広いスイートで、
一棟2部屋の贅沢なスペースでした。もちろんオーシャンビューの、
人の手垢がついていない綺麗な部屋・・・最高でした!ビーチも近いし、
エーゲ海風の白を基調とした造りは夕陽と海にマッチして、
全く世間から一線を画した隠れ家リゾートモードにしてくれます。
ウインドサーフィン♪
当時、湘南の茅ヶ崎パシフィックホテル前で、週末になると集まっていた何の脈絡もない、
今では音信不通のウインドサーフィン仲間がいました。奴らに隠れてこっそり練習して、
上手くなってやろうと、セイルボードを借ります。人がまだ少ない時期・・・ん?多少はいる。
セールが全く立っていない海に一人で漕ぎ出すには、まだ初心者の田野には勇気が要ります。
幸い風は、陸から海に吹いている。乗り易い風だ。その風を捕えて一気に海に滑り出す!
「シャ〜〜〜!」 乗った!決まった!よしよし、気持ちいい〜!最高♪(^^)v ・・・ん?
岸に戻るには風に向かって進む?風に逆らって進む方法って?ま、まだ知らない…(ー_ー)!!。
でも人目が・・・「シャ〜〜〜!」 どんどん沖に出ていく田野のセイルは、
二度と自力で戻って来る事はなかった・・・カッチョワリー(T_T)
クルージング&ダイビング♪
ホテルのマリンスタッフ達はまだ暇な時期ですし、盛夏に備えて試したい事も種々あるようで、
仲良くなってしまうと色々とお得なことが正直ありました。新品のクルーザーで・・・へへへ
クルージングだぁ!最高〜!気持ちいい〜!
ひとしきりクルーズした後は、何と言ってもボートダイビング!クライマックスです!
西伊豆あたりで多少かじっていましたので、お手のもの。満潮時のリーフ際にアンカーを下ろし、
いざ海中散歩へ…最高です。無重力感?宇宙観?西伊豆とは全く違う景観、珊瑚、魚達。
大きなシャコ貝をゲットしたり、不思議な海ウサギを見つけて遊んでもらったりetc.
ダイビングの素晴らしさを本当に知ったのはこの時です。世界観変わりますよね!
まだ見ぬ神秘の海が世界中にある…夢が夢を広げて行くような感覚にときめきます。
この時のシャコ貝は灰皿にしようと持って帰ったんだけど、今は行方不明(汗) 探そ!
バイク♪
日中の暑さと陽射しを避けるにはプールサイドもいいけれど、90ccのレンタバイクを借り、
1日だけ島内一周してみました。快適!島の反対側にある、星の砂で有名な浜に、
引き潮の時だけ沖に浮かぶ白砂島が出ていて、歩いて渡る事ができました。
ちょこっとお散歩ツーリングするにはちょうどいい大きさの島です。でも・・・
強烈な日焼けにヒリヒリの肌を陽射しから避けるつもりのツーリングでしたが、
タンクトップに短パンのみの格好が災いして、太陽から逃げ場がない道で、
「ギャー!」と意味不明に叫びながらの島内一周。カフェを見るとすぐに逃げ込みますが、
大半は…砂糖きび畑ですもんね!でも…気持ち良くて楽しかったぁ!
琉球の懐♪
ジェットスキーもやらせてもらったし、バナナボートも引っ張ってもらいました。
バイク経験が物を言って中々落ちない田野を、ムキになって振り落とそうとスタッフ必死。
とうとう落とされた田野は、丘へ上がってからしっかり蹴りを入れて報復を果たしましたぁ!
夕陽は・・・ホントに綺麗でした。丸4日間、本当に遊びまくりました。島を後にする時は
寂しかったけど・・・でもこの美しい日本の島々「琉球地方」との、これが無邪気な
イントロデュースでした。でも本当の意味での沖縄・・・その悲しさ、深さ、優しさを歴史と共に
知る事になるのはこの後です。この旅は間違いなくそのきっかけとなり、それは
知る事が出来てよかったと心から思わせ、後に「海に独り」「朝を待ってる」「首里の夜明けは」等
数々の曲を作っていく事につながるのです。
つづく
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