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つれづれ日記

田野の日本紀行ー16

富士五湖 5景 編


 富士五湖は、昔から馴染みが深い。学生の頃、富士急行でもバイトをしていたので、
 週末毎にバスに添乗して、この界隈に行っていた時期もあったし、子供の頃から身近だった。
 
様々な思い出があるが、季節も場面も一貫性も脈絡もない。ここはひとつ目を閉じて、
 浮かんで来る一推しの風景をつれづれに辿ってみようかな(^^)v

  ☆河口湖

 季節は夏、8月の終わり・・・。
 今は建て替えてしまったのが残念だが、老舗リゾートホテル「富士ビューホテル」の
 ティーラウンジから見えた、河口湖の湖面に写る「逆さ富士」の美しさが忘れられない。
 木造三階建ての、旧華族の別邸を思わせるような造りで、贅沢に空間を使い、木の温もりが
 廻りの緑と調和が取れ、どっぷり癒しの隠れ家だった。学生の頃はよくお茶しに寄ったが、
 いつか泊まってみたいと思っていた大学4年の夏の終わりに、ふと機会を得て泊まった。
 一階の角部屋だったが、部屋は円形状で広く、窓は240度くらいのパノラマで、広大な敷地内の
 緑溢れる庭を贅沢に堪能できる造りだ。開放感に溢れ、部屋のど真ん中にベッドがあった。
 大の字で寝転がっていると、緑の中で深い眠りに誘われる・・・。にわか貴族の気分?
 今はもう建て替わってしまっただけに、貴重な体験と記憶・・・それが河口湖の一番風景だ。


  ☆山中湖

 9月の雨の風景・・・。
 湖の周辺の道を一本奥に入ると、古くからの別荘街がある。9月の平日は秋の避暑地特有の、
 人の気の絶えた淋しさと柔らかさが香り、この時は秋雨前線が活発で雨は止みそうもなかった。
 別荘街の、白樺林の合間から雨に煙る山中湖が見える道に車を停め、音楽を聴いていた。
 フランシスレイオーケストラの「エモーション♪」が妙に合っていた。缶コーヒーを飲みながら、車の窓を
 サイドバイザー分だけ空け、煙草を燻らせてウトウトと過ごす・・・。ただの怠け者?いやいや(^^ゞ
 退屈だった筈なのに、何故か一番印象に残った、それが雨が似合う山中湖の風景・・・。


  ☆西湖

 秋の紅葉・・・。
 最近は釣り客で混むが、バス釣りはやらない田野がここで思い出すのは10月後半の紅葉。
 景色が他の湖と一線を画しているように思う。ボート屋などがある湖南側の道は、山に沿って
 カーブが多く、ちょっと遊べる。山歩きなどしない田野だが、ここでは車を止めて歩く事もある。
 氷穴と呼ばれる洞窟があり、行ける所まで探検しようと入ってみるが、狭くてすぐ挫折する(^^ゞ
 頑張って少し山を昇ると紅葉台と呼ばれる西湖を見渡せる高台があり、紅葉の時期は綺麗だ。
 この湖に立ち寄る時期、いつも秋が多かった。山が彩られる紅葉の季節が西湖の風景・・・。


  ☆精進湖

 真冬の雪景色・・・。
 ここの西北側の道路には、冬は日中は陽が差さない箇所があり、雪の多い年は凍結している。
 この部分は道幅が広く、ノーチェーンで他に車がいない時にブレーキを踏んで遊ぶ。適度なスピードで
 入り、ブレーキを踏む。車はゆっくりスピンして優雅に回転しながら滑る。車上スケートと呼んだ(笑)
 あまり誉められた事ではないが(汗)、
雪道や凍結路ではその経験が役にも立ったかも(大汗)
 精進湖の風景は、真冬の人も車もいない、山々が雪化粧している墨汁画の風景・・・。


  ☆本栖湖

 夏。それも7月・・・。
 湖の裏側の、舗装されていない道は森の影になっていて、車を停めて窓を開けていると、
 風が通ってとても涼しい。本栖湖はモーターボートの教習が有名な他、富士五湖随一の透明度と
 水深でも知られている。キャンプが出来る湖畔では何人か泳いでいる人もいたが、この裏道に
 車を停めたまま、森を抜けて斜度のある湖畔に出て、よく泳いでた。水は冷たく、澄んでいて、
 
最高に気持ちいい!でも本当はキャンプ場以外は遊泳禁止(内緒)だ。心臓麻痺とか危険でふ。
 雄大な富士山を、遮る物無く仰げるポイントも含め、そんな夏休みの風景が思い浮かぶ湖・・・。


  富士急ハイランド、忍野八海、平野のテニス村、樹海、天神山スキー場、朝霧高原・・・
  数え切れないくらい行っているのに、思い出されるのは本当に他愛もない風景ばかり。
  それほど昔から身近なリゾートであり、いつも富士山と共に思い出される風景達の豊かさ・・・。
  大好きな富士五湖が、これからも綺麗な水を絶やさずにいられる事を願ってやみません(^^)/


                                             おしまい