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つれづれ日記

田野の日本紀行−18

菅平高原 編

 
 菅平高原って、結構行く機会が多かった。夏と冬では風景も思い出もまるで違う。
 生まれ育った杉並区が、この地に施設を持っていた事もあるが、小学生の頃にも
 学生時代にバイトしていた某観光バス会社の乗務員の仕事でも、割とよく行ったかな。

        

 昔からスキーのメッカであり、有数の避暑地であり、ラグビー合宿のメッカになってからは、
 ラグビーの聖地とも呼ばれていた。バスの乗務員のバイトではスキーバスが多かったが、
 夏場はこのラグビー合宿に当たる時もあった。バイト仲間の間では「外れくじ」だった(笑)

 ある日バス8台を連ねて、某体育大学のカリキュラム合宿で菅平に行く仕事が入った時、
 バイト仲間達は絶句した。ライフラインのない所で生活する・・・というような主旨の合宿だった。
 大柄揃いで汗臭く、酸素の薄そうな車内を共有して長旅をするのかぁ。8人は首うなだれて
 それぞれのバスに散っていった。田野が受け持った7号車に乗ると、ありゃ?なんじゃ?
 女だらけじゃ〜!!!数少ない女子クラス〜?ラッキ?ひゃ〜!天国〜!!!・・・

 とんでもなかった。男性の目のない所での女の子の多くは・・・???
 本性を嫌でも見る事になるのだぁ!勿論全員というわけじゃないけどネ!
 でも皆疲れていたんだよネ!ククク♪まぁ、かわいいやネ!え?どんなだったかって?
 ん〜、ここじゃ書けない〜(爆)
 でもその時の夏の菅平高原の朝の美しさ、清々しさ、気持ちよさは忘れられない。


 菅平で思い出深いのは、やはりスキーだ。それは随分前の会社のスキーツアーだった。
 初めてヘリスキーに挑戦したのがここ菅平だった。こいつは楽しかったぁ〜!
 メンバーは先輩2名と同期の男子1名、女子1名に田野という、計5名だった。
 実はこの時、ヘリコプターに乗ったのも初めて。2泊3日旅程の最終日の午前中の事だ。
 昼には戻って、一行と合流してバスで帰京する・・・予定だったぁ〜。


        

 ヘリに乗り込むと田野は、少々風に呷られるヘリの、操縦士の隣を陣取った。
 見ていると、風の影響を結構受けるヘリと、微妙な操縦桿さばきがリンクしてるのが判り、
 後ろで暢気にはしゃぐ仲間を恨めしく思った・・・こ、こえ〜〜〜!!!
 でも頂上に着くと360度のパノラマ!これは気持ちいい!ゴッキゲンなツアーが始まった。
 まるで「私をスキーに連れってって」の、終盤のツアー場面のようなイメージだった。

 景色のいい所では一服。女の子がニッコリ笑って、リュックからワインを取り出した。
 「ナイス♪」 この時は美人にも天使にも見えた?プッハー♪

 更にツアーを続ける内に、斜度の厳しい所を迂回出来る狭路に廻る。いやいや、
 俺は別に斜度キツくてもいいんだけどさぁ、ほら、女の子が一緒ですからぁ〜!
 しかしここでは5人の内、2人が消えた・・・て、落ちたんだけど(汗)
 そーです。わたしも落ちましった!!!
 木の枝に引っ掛かって、とてもあられもない姿で動けない田野を、同期が板を外して
 助けに来てくれた。でも救助前に写真を撮られた。奴には今でも頭が上がらない(大汗)

 更にツアーを続ける内に、時間が意外に過ぎている事に気付いた。ヤバイ!近道しよう!
 当たりをつけた方向は、ツアーコースよりもなだらかでコンディションがいいように見えた。
 「行こう!」
 皆でなだらかな方にツアーコースを逸れた。ホテル迄はもう近い筈である。
 しかし中々スピードに乗らない。何故だぁ!!!あれ?ここって、もしかしてゴルフ場?

 その内、一人の先輩が突然消えた。「こ、今度はどうしたんだぁ〜???」
 雪原の中では何も見えない。消えるような谷も場所もない筈なのに・・・あれ?
 せ、先輩がバンカーにはまってら。頭から柔雪に突っ込んでる。ちょと情けな(汗々)
 「先輩!OBですよ、OB!」
 救出劇を開始したが、もちろんその前に写真は一枚押さえた。
 帰ったらこれを武器に奢ってもらおう♪

 ヘトヘトになりながらもかろうじて時間内に宿舎に辿り着いたが、昼飯は・・・逃したぁ(涙)
 でもメッチャ楽しかった!夏も冬も、菅平高原にはちょっと笑える思い出があるんです♪

                                             おしまい