田野の日本紀行ー4
飛騨路-前編(飛騨高山編)
♪夏の盛りの高山は 宮川流れの朝市の
打ち水間もない外れ道 浴衣の君に声かけた♪ 飛騨路♪より
☆夜行列車で・・・
初めて高山に行ったのは大学4年の夏です。
サークル旅行で、後輩達が一足先に行っていた高山に追い掛け、合流する…という旅でした。
一度じっくり夜行列車で遠くへ行ってみたいと思い、狙っていた大垣行きの夜行列車でした。
高山線への乗り換えとなる岐阜に着くまでの一夜にちょっとした出来事があり、
眠れなかったので、飛騨高山の駅に初めて降り立った時の第一印象は…「まぶし〜!」でした!
でもこの旅を機に、以後何度かこの地を訪れることになります。
その間に随分と町が変わっていったのは、良くも悪くも仕方ないですけどね!
田野の飛騨路の旅パターンをご紹介しますネ!
☆木曽路・奈良井宿経由・・・
もっぱら車です。最近は高速で行けるんですか?う〜ん…
田野のパターンは、中央道を諏訪で降りて塩尻峠を越え、あえて木曽路に入ります。
上高地を避け、遠回りでも旅のイントロデュースにこだわり、
木曽で一番好きな奈良井の宿に最初の宿をとり、静かに旅への期待感を培います。
古い宿場町の木造の宿の癒しの感覚が落ち着きます。
翌日は木曽街道を南下、木曽福島で右折し、国道341号線を西進します。
甲斐駒ケ岳の美しい勇姿や、開田高原の景色を楽しんでいると、道は急に細くなり、
民家の軒先をかすめて曲がりくねり、長峰峠を越えて高根のダム湖に出るともう飛騨高山です。
夏の旅が多かったので、上高地経由で行った時は、渋滞で本当に後悔しました。
あえてあえて…の木曽路経由です。
☆高山の宿・町・隠れ家・・・
色々泊まり歩いた末、定宿はなぜかグリーンホテルです。近代的で情緒はありませんが、
360度の山の景色の良さと快適さが嬉しい宿です。老舗の重厚な宿や、
和洋折衷のアンティークな宿や、最近ではいいペンションも増えているようですが、
田野的にはここが一番落ち着きます。こじんまりまとまった城下町ですから、把握は容易です。
町中を流れる宮川を中心に、陣屋前から川沿いにかけては、有名な朝市が開かれます。
陣屋と川を隔てた反対側に、一之町、二之町、三之町が上と下とに広がります。
人気の上三之町は人でごった返しますから、早朝がお薦めです。ホテルだと、
朝食時間に煩わされないでしょ?…旅の間は早起きな田野です。町の東南に高山城跡があり、
蝉時雨が賑やかな鬱蒼とした木々に覆われた、高台の公園になっていて、町が一望出来ます。
熱い夏に坂を昇ってここに来る人はそうはいないようで、いつも空いています。
木陰のベンチで一服しながら眺めるここからの景色は大好きです。ちょっと隠れ家です。
公園を一回りして降りてきた所にある、お茶屋さんの風情も捨て難いですよ!
☆歩く・・・
とにかくゆっくり気の向くままに歩くのがいいです。宿から散歩ポイントまで、
又はポイントからポイントへのちょっとした移動は、タクシーを使ってもしれています。
田野は、朝市でなぜか林檎か桃を買い、食べながら歩き始める…のが習慣になってます。
車?ホテルに置きっぱなしです。
資料館・民芸館や、陣屋、合掌造りの里、鍾乳洞等は一通り行きました。
少し遠い所は無論車です。リピート旅の良い所は、勝手が判っているから
あれこれと焦って見る必要がない点です。町中には人力車も登場し、
賑やかで観光色豊かです。それはそれでいいような気がします。
でも朝のまだ人の気のない、打ち水が間もない上三之町や、八幡町界隈の佇まい、
江名子川沿いの道は、ミーハーになって楽しむ方がいいですね!浴衣を着流して歩くのも
いいもんですよ!実は…やったことあります。はは!結構ミーハーな田野です。
有名な「高山祭」の時期は行った事ありませんが、夏の盛りの高山が多分一番好きです。
☆食べる・・・
落ち着いた美味しいコーヒー屋さんがたくさんあります。
どこもさりげに個性があっていいですね。
一番よく行った宮川の朝市沿いのアンティークな店は、朝市が終わると一度閉店してしまいます。
上三之町の土蔵風の店はアイスコーヒーがお薦めです。高山城への道の手前左側にある店は、
観光群集から逃れてゆっくりするのに最適です。
人口に比べて飲み屋さんが多いという隠れた一面もあります。一度真冬に行った時、
そのありがたさが結構身にしみました。寒い…そこに暖簾がある…暖を取りに入ってしまう…
これを繰り返して徐々に家に近づく…そんな感じです???
飛騨蕎麦はやや黒めでコシがあり、美味です!でも意外とラーメンが美味いのご存じですか?
五平餅もみたらし団子も好きです。酒好きには当然地酒?でもやっぱり朴葉みそが一推しです。
炭火であぶるのが絶妙です。これだけあれば、ご飯何杯でも食えます。
土産にも買って帰りますが、やっぱり炭火七厘がないと…あ、腹減ってきた…。
☆滞在型の高山〜流浪型の飛騨路・・・
高山は、3〜4日滞在するのがいいですね!最低二泊。でも三泊以上すると微妙に飽きてくる…
そんな町ですね!最近は道路網の整備で、さして遠い所ではなくなりましたが、
飛騨路は田野にとっては今でも「かの地」なんです。この高山を過ぎると、飛騨路の旅も後半戦。
車で点々と渡り歩く旅へと変化して行きます。
「飛騨路 後編」につづく