☆豊穣の海…
四国山地に豊富に降った雨が、森から地下へと染み込んで、涌き水となり、
小さな流れがやがて集まって大河「四万十川」となります。森や大地の養分を
存分に含んだその水は、多くの命を育んで山間を巡り、野を潤した後、
土佐湾に注いで四万十川は完結します。
そんな土佐湾は、この大河が注ぎ込む事で、これまた多くの命を育む
豊穣の海なのです。豊かな海は、豊かな山と森と、そこから流れ出る川が作る…
皆さんはご存知でしたか?
☆クルージング中、鯨目撃!
小京都「中村市」は、四万十川の下流域から河口を占める町です。
仕事で冬の高知へ行ったついでに立ち寄った中村市で、非公式ながらこの町の
イメージソング的な意味合いで提供させてもらった「四万十川♪」の、
作詩作曲者として市の皆さんに歓迎して頂き、河口からの土佐湾クルージングを
してもらった事があります。この時の旅も、いつかつれづれ日記に書きたいとは
思っていますが、偶然この時のクルージングで、生まれて始めて鯨を見たのです。
ひゃ〜!もっと見たい〜!田野の遊び心に火がつきました。
☆ホエールウオッチングの町「大方町」!
その年の夏には、大正温泉のすぐ近くに新規オープンした「ウェル・カム」という
町営のキャンプ場の中の快適なコテージ(とても綺麗で設備充実)に
何泊か宿を取りました。別荘のようなものですから、自炊です。つまり
食事時間に縛られない環境を整えた訳です。そしてある朝、早起きして
二時間もかけて、中村市の北方にあるサーフィンのメッカ「大方町」の漁港に
朝八時前に到着します。大方は「ホェールウオッチング」でも有名な海の町!
駅に隣接して、ちょっといい喫茶店が併設されていますが、色々な鯨の写真や
グッズが展示され、お土産も充実!鯨系の小物をお探しならお薦めです!
もちろんコーヒーも美味!
☆プロローグは野生のイルカ達!
朝の八時、いよいよ「ホェールウオッチング」の船に乗り込み、出航です!
いざ、大海原へ…夏の朝でも海はもう暑いぞ!でも気持ちいい〜!サイコ〜!
しばらく飛ばしていた船が徐々に速度を落とします。「スワ!く、鯨かぁ?」
いや・・・見るとそこにはなんとぉ…「イルカの群れだぁ!」すごい!
野生のイルカがこんなにたくさん?うわー!夢みたいだぁ!船は優しく素早く、
イルカが群れ、跳ね、泳ぐ傍を並走します。あ、生(?)ドルフィンジャンプ!
キレイだなぁ…水族館などで見るのとはやはり違うなぁ。
野生のイルカの群れというのは、なんてスマートで美しいコントラストなんだろう。
自由にのびのびと逞しくしなやかに…。本当に目の前なんです!
☆クライマックスは鯨の親子!
しばらくイルカと遊んだ後、笑顔に深く刻まれた皺がいい味出してる初老の船長が
「さぁーて、ぼちぼち鯨に遭いに行こかぁ!」と言います。船は確率7割と言われる
鯨との遭遇への夢と期待を乗せ、再び土佐湾に白波を切って進み出します。
太陽が徐々に真上に位置してくると、船内には暑さと船酔いでダウンする人続出。
鯨を求めて迷走状態の船に、やや諦めの空気が漂い始めたその時です。
突如全速力で、船がある一点を目指して疾走を始めました。2〜3艘の船が
漂う様に停泊する中に、速度を落として寄りそうように並んで行きます。
その舳先を見ると…いました。鯨の親子です。仲良く戯れながら、
ゆったりと泳いでいます。大きくて…優雅で…雄大だなぁ…
あ、潮を吹いたぁ!ブシュゥ〜!ひゃ〜…涙が出そうになります。
☆感動!ホエールウオッチング!
土佐湾は鯨の子育ての海だったんですね?
昨今、「ホェール&イルカ・ウオッチング」のマナーや、
イルカや鯨に与えるストレスに対する配慮からのルール作りが
全国的に提唱されていますが、土佐湾を有する高知が
リーダーシップを取っている事、ご存知ですか?
土佐の一本釣りの荒くれ漁師達は、同時に海を愛する優しい男達なんですね?
皆さんも高知へ行く機会があったら、
思い切って鯨とのランデブーに一日を割いてみてはいかがですか?
感動しますよ!でも確率100%ではない事は承知しておいて下さいね!
四万十川は、海でも多くの命を育んでいた…にしても暑いなぁ!
午後からは美しい海で思いっきり泳ごう!夕方にはちょいと釣り糸垂れて、
豊穣の土佐湾の海の幸をゲットしてコテージに戻ろう!
温泉に入って冷たいビールと獲れたての魚で乾杯!く〜〜〜!タマラン!
更に明日は何して遊んでやろうかなぁ?
つづく
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