つれづれ日記5


大人の遠足…深川散歩編  「杉並深川旅団顛末記」

 2001年8月4日、土曜日、暑い!この猛暑の中、
 阿佐ヶ谷駅に集合した突発性遊び隊軍団「杉並深川旅団」は、妙に元気です。
 メーテル&エメラルダスのツワモノコンビと東西線に乗って一路「門前仲町」へ。
 ここから歩くのも良いが、暑かったのでそのまま大江戸線に乗り換え、
 一つ目の「清澄白河」駅で下車。ここでSNOWが合流すると、
 懐かしい笑い声のユニゾンバトルが髄脳に響きます。「はっはっはっはっはぁ♪」
 少し前迄はペンギンのLIVEで慣れ親しんだ名物競演の復活に、
 深川と無関係の所でまず感動してしまいます。

 今日は「深川江戸資料館」なる興味津々の場所に併設されている小劇場で、
 「梗の会」という劇団の女優「松下京子」さんの一人芝居「序曲・プロフィール」が
 上演される日。この芝居の演出家で、田野LIVEの常連酔っ払い客(笑)
 「小柳津暁生」先生の依頼で、田野の曲「ガラスのマドンナ」(編曲:ROKU岩切)を
 劇中歌で提供させて頂いたご縁で、今日は演劇観賞が主目的。
 この劇では他に深野さんの曲やJoseさんのインストルメンタル・アレンジ等で
 音楽が構成されるという、深野ファミリー全面協力のお芝居です。
 深川?下町?前略おふくろ様?へへへ…大人の遠足じゃ〜!

 し・か・し・・・
 暑い!散歩コースを大幅にカットし、地下鉄駅から清澄公園のまん前に出て、
 最初の路地を曲がると、おおぉ〜!いきなりの旅篭風公衆トイレ(?)に感動。
 万屋風江戸土産屋、佃煮屋、お寺の風情に心癒され、下町情緒の
 ノスタルジックな感覚に包まれます。家々のたたずまいや簾、葦簾、江戸風鈴の音色、
 朝顔の鉢植え…田野が生まれ育った阿佐ヶ谷にも、こんな空気があったなぁ…。
 懐かしい故郷の路地が、開発の波と風雨に耐えながら、観光を逆手に取って
 したたかに生き残ってたんだなぁ!ほどなく「深川江戸資料館」がありました。
 開演前に中をゆっくり見たいが、その前に…昔ながらの江戸前漁師料理
 「深川めし」じゃ〜!お目当ての「深川宿」はまん前です。

 小綺麗に建て替えられた老舗の店の雰囲気は良かったですよ、かえって…。
 漁師料理なのに上品なご婦人達、カップル等のお客様が、丼を嗜んでいます。
 なんか話しがしにくい雰囲気。でもこちらには「ユニゾン笑い合唱団」がついてる…?
 窓側の小上がりがちょうど空いてる。ここなら別ルートの深野さん達が来てもすぐ判る。
 「杉並深川旅団」の完全合体も時間の問題。皆この為に腹を空かしてきたので、
 おばあちゃんがお茶を持って来てくれると早々に「深川めし〜!四つぅ〜!」
 と無意味に力を入れて注文。すると…おばあちゃんは
 首を斜めに傾げて…か、固まってる〜!な、なにぃ〜?どうしたのぉ〜?

 「あんな、量がなぁ、女性の方には多いんですよぉ…」へ?そーなの?
 田野だけズバリ「深川めし」を、女性陣はおばあちゃんお薦めの、
 深川めしもついてるレディース系メニューを注文し、待つ事…分。来た来た。
 んまそ〜!「深川めし」=アサリ汁のぶっ掛けご飯…とイメージしてくれていい。
 でもこの味噌がミソ!濃くて甘くて、これでアサリをとっぷり煮込んで熱々の丼飯に
 ぶっ掛ける!量は…す、すんげ〜!何じゃこのどんぶり底が深い〜!
 七味ぶっ掛けて「いただきまぁ〜す!」
 「う、うまい〜♪美味〜♪」期待以上でふ〜!皆、寡黙に丼を貪ります。

 窓の外を見ると、昼の部を終えた小柳津さんが劇場から颯爽と出て来て
 どこぞへ消え、すぐに戻って来ると手には焼酎の一升瓶が…
 「劇中の小道具を買い足しに行ったんだ。大変だなぁ」と思っていると、
 我々に気付いた小柳津さんは店に入って来ます。
 「あぁ?一升瓶?明日の打ち上げの仕込み!」と言って煙草を一服…
 なんだよぉ〜。何も注文せずに煙草を吸い、お茶だけ飲んで彼が戻っても、
 我々はまだ席を立てません。食べ終わらない…。すんごい量だぁ〜!
 散歩の時間も、資料館を見る時間も費やして、
 皆で手を取り励まし合いながらようやく食べ終えます。すっごく美味かった!
 でも…く、苦しい〜!既に深川入りしている深野さんからメールが入ります。
 「どこぞの地鶏料理が美味いぞ!おいで!」…返信は「動けましぇ〜ん!」

 目の前の劇場に我々は這って行き、口数も少なく開演の時を迎えます。
 うっぷ…く、苦しい。芝居は、女優のパワーとオーラで独自の世界へ…
 「ガラスのマドンナ」は本当に素敵に使って頂きました。ゲプッ…苦しい。
 芝居がはね、ロビーで深野さん達とも合流し、完全無欠の「杉並深川旅団」が集結?
 あれ?Joseさんは?ツアーで今日は来れない?深川めし、食べさせたかったなぁ…
 う、苦しい。夜の深川を集団移動し、結局さっきの深野さん御用達の地鶏屋へ…。
 苦しい。ビール!ウプ…。地鶏!確かに美味そう…ゲフ…。やがて小柳津さんや、
 初めてお会いする方々、主演女優さんも合流し、ほのぼのと深川の夜が更けます。

 帰る頃には外は涼しく、おぼろ月が雲間に見え隠れして、深川はまさに夕涼み時!
 ほろ酔いで帰る我々の足取りは…重かったです。う、まだ苦しい。
 結局深川で、駅から深川めし屋、劇場、地鶏料理屋と、その道中しか知らずに
 大人の遠足は終了です。でも…すっごく印象的だった!また来たいな、下町・深川!
 今度は三日くらい絶食してから来ようっと!ウプ…く、苦しい!

おしまい

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