つれづれ日記ー７
ツアー日記（２００１年１１月９日〜１１月１３日）編
☆１１月９日・・・雨
田野はいつものように会社に出社。午後、甲府の大手のお客様への表敬訪問の為、
集中工事にもめげずに中央道を西へ車を走らせます。
夏場にはあんなに誇らしげに葉を茂らせ、たわわな実をつけていたブドウの木が、
すっかり冬支度で、雨に濡れて寂しげです。
夕方、仕事を終えると地元の販売会社さんと別れ、そのまま更に西を目指します。
甲府市内で速攻で道に迷い、ＲＯＫＵさんに携帯してナビ誘導してもらいます。
夜、ようやくパームスプリングに到着。「やんべミート」を使ったパスタや（美味!）、
高原野菜で夕食をとると、スーパーで買い物をし、泉郷のＳさんが押さえてくれた
高級貸し別荘へ入ります。新築で綺麗な、一人ではもったいないほど広い別荘に
荷物をぶちまけて、部屋着に着替えると、ほどなくＲＯＫＵさんが到着。
夜遅いリハーサルが始まります。一年以上のブランク。要所要所で止まりながらも、
二人は黙々とリハをこなします。互いに今日までお疲れモードの日々。
合言葉は「ま、何とかなるっしょ！」散会後、田野はビールで喉を潤し、
早くも爆睡モードに入ります。夜は寒くて暗く、雨の音が微かに聞こえる森の中で、
静かに目を閉じます。明日は夕方まで寝ていられる…あぁ〜久し振りだなぁ〜！
☆１１月１０日・・・曇
泉郷の最深部のあったらしいその別荘は、思いっきり「朝日のあたる家」でしたぁ！
眩しくて寝てらんないよぉ！霧の中に薄日が差すような、幻想的な天気です。
あれ？なんか紅葉がすごく綺麗だ。とっくに紅葉は終わってると思ってたのに･･･。
九時には起きてコーヒーを沸かし、だらだらとタバコを吸ったりウトウトしながら贅沢に
時間を浪費します。「だらだら」って結構好きなんです。午後、ギターの弦を替え、
歌詞カードの整理整頓をたらたらやります。「たらたら」も好きなんです。
それから車を出し、近くの好きなポイントをドライブ。曇り気味の天気ですが、
ピークをやや越した頃の紅葉が見え隠れします。天気がよかったらすごいだろなぁ･･･。
思い立って発作的に温泉に出向きます。Ｇ・Ｗや夏休み中が嘘のように、
がら空きの湯殿はほぼ貸し切り。狙い通り狙い通り。気持ちいいなぁ！
外の紅葉を愛でながらゆっくりつかります。極楽極楽！
夕方、パームへ…。いるいる。愛すべき仲間達！少し遅れてＲＯＫＵさんも到着。
役者が続々と揃います。リハーサル開始。あ、今日は加奈崎芳太郎さんのご推薦で
｢サンタラ｣さんてユニットが一緒だったんだ。いつものようなリハのペースじゃまずい。
「どうぞやって下さい」 ありゃ、リハ時間足らない？いつもの事？ま、いっか！
ＰＭ７：００開場！うわー、皆さんいらっしゃい！懐かしい顔また顔！
一年ぶりのご無沙汰ですぅ(^^)/ なんて言いながら客席でサポート隊と打ち合わせ。
ほぼぶっつけ本番？ま、なんとかならないＬＩＶＥはなかった！双方のお客様で満杯！
立ち見も満杯。出演者の居場所もないぞ！帰っちゃう人もいる…。ごめんねぇ！
※その後の蟻地獄の模様は「ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ」の「LIVEﾚﾎﾟｰﾄ」＆「LIVE後記」
「gallary」等をご参照ください！
☆１１月１１日・・・快晴
もう冬の星座が冴え冴えと鮮やかな中、吐く息も真っ白な夜中の三時過ぎに
無事パームから生還し、旅立ちに向けた片付けをあらかた済ませ、四時過ぎに就寝。
昨日以上の強烈な朝日で九時前には目覚めます。う〜、頭が痛い〜。
カーテンを開けると…「うわぁ〜〜！いい天気ぃ〜〜！」 とろくさと旅支度を整え、
お約束の朝風呂を温泉で済ませ、十一時チェックアウト。
快晴の中、本当に怖いくらいに紅葉が鮮やかです。夢のような美しい村…。
今日は大阪へ移動。Ｊｏｓｅに久し振りに会えるぞ！何か差し入れを…
八ヶ岳生シュークリーム！これは絶対に美味！でもその日の内に食べないと･･･いや、
やっぱ美味しい物を！しこたま買い込むと、パームでモーニング(ｱﾌﾀﾇｰﾝ?)コーヒー！
夕べはありがと＆またよろしく！ＲＯＫＵさんにもメールして・・・出発ぅ！
青空も鮮やかな中央道絶好調！ひゃぁ〜！き、綺麗ぃ〜！
八ヶ岳も南アルプスも甲斐駒ケ岳も…丸ごと紅葉・萌黄色〜！！！
暗くなってから三井ｱｰﾊﾞﾝＨにﾁｪｯｸｲﾝ。一息入れて、難波へ…。
ミナミは今日も活気に溢れてる。松竹座の裏通りへ。出待ちのファンもちらほらの中、
煙草を吸って待つ事１０分。颯爽と出て来たＪｏｓｅ有海さん！
２週間振りくらいなのに、懐かしい〜！少し痩せた？
「藤山直美一座」として音楽喜劇「大阪から来た女」に、バンドマン兼役者として
大阪と東京で二ヶ月に及ぶ長丁場の舞台に彼は出演しているのだ！
お土産の「八ヶ岳生シュークリーム」を彼のホテルの部屋の冷蔵庫に収めると、
ミナミを徘徊、法善寺を参拝し、お薦めのお好み焼き屋さんへ。噂のぺっちゃん焼き！
美味い〜！あれ？昨日打ち上げで鍋を少し摘んだけど、一昨日の夜以来、
まともに食事してなかった！しみじみ！なんか知らない町で、行きずりの
旅役者さんに拾われて、ご飯食べさせてもらってる子供状態になってた。
奢ってもらっちゃった！ご馳走様です〜！シアワセー！
☆１１月１２日・・・晴
早朝、田野は再びスーツに着替え、地元販売会社のお迎えの車に乗り、
仕事に出掛けます。ね、眠い…。夕方まで目一杯仕事して、三井ｱｰﾊﾞﾝに駆け戻り、
慌てて着替えてシャワーを浴び、ミノヤホールへ！遅くなりましたぁ！すんません！
あは！いるいる！深野さんのご一行が東京からご到着。
恒例の「深野義和LIVE IN OSAKA」の出演者が勢揃いです。
いつもはFAT（＝深野・有海・田野）で来るのに、今回は三人別々の所から駆けつけ、
感慨もひとしお。おっと時間がない。セッション部分だけのリハーサルを終え、
開場です。わぁ、懐かしい顔、また顔。皆さんご無沙汰です。お元気でしたかぁ！
いいＬＩＶＥです。セッションも決まり、客席との一体感もブランクを感じさせず･･･。
ちなみに田野は、「冬が好き♪」「十二単♪」「思い出が重た過ぎて♪」を
ゲストコーナーで選曲。アンコールでは、深野さんの「海より深く愛したい♪」と、
深野さんと田野の合作「アンコール・ラブ♪」で絡みます。楽しかったぁ！
打ち上げは、西梅田あたりのパブレストラン。ここがまた食べ物も美味しいけど、
エンターテイメントな母娘がやってて愉快な店です。シャンソンを熱唱するママに、
藤間流名取の娘さんの振りが絡むと最高潮。田野も久し振りにカラオケなるものを
熱唱しちゃいましたぁ！気持ち良く楽しく夜が更けゆき、同時にツアーの
クライマックスが過ぎた淋しさに、気付くまいとしてどこかで気付いている田野です。
三時過ぎ、帰りのタクシーは深野さんと二人きりでした。
☆１１月１３日・・・晴
もう一泊する深野さん達は、入手困難と言われる「藤山直美一座」公演の、
「プラチナチケット」を事前に苦心の末に入手しており、松竹座へ･･･。
Ｊｏｓｅさん達の芝居を見に行きます。今日帰らなければならない田野は、
Ｊｏｓｅの芝居を東京で見る事にして、どうしても寄りたい所…そう、
京都へ車を走らせます。懐かしい…。
あそこもここも行きたい京都で、この「つれづれ日記」の「京都」コーナーで、
その後が気になっていた三箇所を今回は訪ねます。
♪洛西地蔵院：
道を少し忘れてましたが、西芳寺に昇る坂道の所の、花屋さんの二階の喫茶店が
まだあった。なんか嬉しい。好きでよく寄ったっけ…。平日なのに結構人が多いなぁ。
でも…わぁ、紅葉が見事だ！これじゃあ西芳寺に人が群がるのも頷ける。
道を逸れて石段を登り、しばらく行くと…地蔵院の山門です。懐かしい…。
でも書いた通り、民家が竹林に透けて見えます。残念。でもかえでが鮮やかです。
侘助の咲く庭園では一人になれる時間帯がありました。
やはり今でも隠れ家です。静かでした。
♪清滝鉱泉宿：
松尾から桂川沿いに嵐山に進む道は久し振り。渡月橋はすごい人だ。
馴染み深い嵯峨野路。天竜寺から山陰本線の踏切。あ、「赤まんま」がまだあった。
御松明が間近の清涼寺。右折。化野。ひゃ、念仏寺抜けはすごい人。鮎茶屋を避け、
嵐山・高尾パークウェイ入口方面。紅葉がいいなぁ。隋道だ。これを抜けると…
清滝です。紅葉狩りの人が結構いますが、清滝荘は…？あった。
壊されてはいなかったけど、そのまま朽ち果ててた。なんかむごいなぁ。
季節的に廻りが極彩色の山間に、懐かしい清滝荘だけが墨汁画のようです。
壊して新しく生まれ変わる事もままならないのかな…？
♪堺町イノダ：
大覚、広沢、仁和寺、竜安、立命館。あ、「ＥＱＵＩＮＥ」がまだあった。金閣寺から
北大路に抜け、大徳寺を過ぎ、烏丸から御所を左に南下。御池を超えたら
一通の路地に進入、堺町通りを南下。三条を越えたら…イノダです。あった！
前回行った直後、火事で焼けたと報道された大好きなイノダ。車を停め、
格子風の入口から中に入ると…ありゃ？やっぱりちょっと違う？極力以前の作りや
雰囲気を受け継いではいるものの、母屋は建て直され、営業再開に一年を
要したそうです。でもまぁ、よくぞ帰ってきてくれました「イノダ」さん！幸いな事に、
田野の好きな席がある別館は残ってて、その席には女性グループが座っています。
いいです。今日は新しい空間をじっくり味わいます。
やっぱり以前の方がしっくりきますが、コーヒーは変わってない！
念願のイノダブレンドの豆もゲットしました。
それから、白川通りから岡崎、南禅寺近くを流して、京都に別れを告げ、
名神高速に入ります。なんと東名が大事故で通行止めとの事。やむなく集中工事で
やはり通行止めの中央高速に迂回して帰路へ…。それでも大月〜上野原間を
一般道に降りた以外は極めて順調。初めての長旅を付き合ってくれた
ＹＲＶ君も快調です。明日からまた仕事だ。夢のような日々は終わろうとしています。
心地よい疲れと、ちょっとの眠気と、またツアーに出られるように頑張ろうという
思いが交錯し、車は東京に向ってスピードを上げていきました。
八ヶ岳の皆さん！関西の皆さん！素敵な仲間達！
本当にどうもありがとうございましたぁ(^^)/
おしまい